早稲田大学へ行ってきました(^_^)/
5年ぶりの公開だそうです。しかも、たった3日間だけ……
通常は学生や研究者など、入館資格の無い人は入れないのですが、この3日間は一般に開放されていました。
では、レポートします(^_^)/
・国宝 玉篇巻第九残巻
・国宝 礼記子本疏義巻第五十九
1件ずつ紹介しますね~
・国宝 玉篇巻第九残巻
(ぎょくへんまきだいきゅうざんかん)
唐時代に書写されたものです。紙背が「金剛界私記」となっていて、奥書に"治安元年(1021年)書写"となっているので、この頃に書写されたものでしょう。
巻子本(かんすぼん)、つまり巻物形式の書物で、巻頭から4件mほどを展示していました。
先に書いたように、紙背文書(しはいもんじょ)になっているのが、巻取り部分を見ると分かります。(昔は紙が貴重だったので、よく再利用されたのです)
冒頭突然はじまるので、前部分を欠失しています。そのため、"残巻"なのでしょう。
薄い界線(文字を真っ直ぐ書くための罫線)を引き、特徴のある楷書で書いています。※「言」の2画目が長いんです。
"玉篇"は、今で云う漢和辞典です。
この巻では、「口を使って表す文字」の解説をしているようで、「訁(ごんべん)」の文字から始まり、「飠(しょくへん)」の文字で終わっています。
全巻を写真パネルで展示されていたので、全貌が把握できます。
すでに使われなくなっている漢字が多いのですが、4文字目は「警」 ですね。
京都国立博物館に重要文化財として、この"玉篇巻第九残巻"の一部、過去に散逸したものが分かれて伝わっているので、それを使って解説しますね。
↑参照:colbase
構成としては、「(部首名)部 第(通し№)凡(解説する文字の数)字」で、部首ゴトに並んでいます。
↑の画像の真ん中あたり、
と、あって9つの文字を解説しています。最後から3番目の「器」っポイ字の部分を拡大すると、
・国宝 礼記子本疏義巻第五十九
(らいきしほんそぎまきだいごじゅうきゅう)
唐時代初期に書写されたもの。
"礼記(らいき)"は、中国の"五経"(儒教で重要視される経典)のひとつ。
"疏義(そぎ)"とは、注釈書のこと。つまり、"礼記"の注釈書です。
巻子本で、巻末から2mほどを展示しています。
紙の上下に虫食いが多いのですが、良く補修されています。
そして、この国宝を国宝たらしめているのは、巻末にある「光明皇后の蔵書印」です。※光明皇后皇后は、聖武天皇の奥さん。
「内家私印」と、あるのが、それです。