へ行ってきました(^_^)/
毎年、正月の恒例展示で、徳川美術館所有の、国宝 婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)から数点を展示 しています。
千代姫が尾張徳川家の光友に輿入れしたのは、わずか3歳の時であったといいます。
もっとも、当時の大名は、妻を幕府への人質として江戸に置く事となっていたため、千代姫は尾張には行かず、江戸ぐらしのままだったので、わずか数キロを移動するだけだったようです(^_^;)
とは言っても、天下の将軍のお姫様なので、その嫁入り道具は豪華絢爛!
それでは、レポートします。
(写真撮影は禁止でした)
展示のメインビジュアルにもなっていますね。
最上部に、太刀を1振りを置けるよう、両端に∪型の置き台があるのわかりますか?
蒔絵の前あたりに、小刀を2振り掛けられるフックがあるのも見えますね。
これ、面白いのが、蒔絵のデザインを表裏で変えてるんですよ(^_^)
"初音の調度"は、その名の通り源氏物語 初音の帖をモチーフにしています。
光源氏の邸宅、"六条院"の初春の様子がデザインされているのですが、前は六条院を外から見た様子 。
(私も裏 からは見たことが無かった)
それを独立展示ケースで、360°から見ることができるよう工夫してくれています。(九博の学芸員グッジョブ!!)
"寄り掛かり"というのは、座った時にくつろぐために肘を置くクッションのことです。
トップの部分が、こんもりと盛り上がっているのは、中に綿が入っててフカフカしてるから。クッション面のビロード生地のデザインも見ものです。
コウモリのキャラクターみたいなヤツがいますよ。オリエンタルな雰囲気なのは舶来の生地だからでしょうか?
台部分は内部に掛け子が設置されていて、小物が収納できるようになっているそうです。
そして台部分の、4面すべてに蒔絵が施されています。これがまた、見事!
前は初春の六条院を、外から見た様子が表わされています。
そして、前からだけでなく、後ろからも見て下さい!
後ろは、"吹き抜け屋台"で屋敷の内部を表しています。
屋敷内の畳が敷かれた部屋に"琴"や"香炉(たぶん?)"それに"几帳(きちょう)"が置かれているのが見て取れます。
これが、立方体の対角線上に配置されているのです!
それを独立展示ケースで、360°から見ることができるよう工夫してくれています。(九博の学芸員、またしてもグッジョブ!!)
画像 では、上の角(画面中央)に六条院がありますね。ウラに回ると、下の角に六条院の内部が吹き抜け屋台で描かれているんですよ。
こちらは"胡蝶の調度"。源氏物語 胡蝶の帖"をモチーフにして蒔絵がデザインされています。初音の調度"が70点あるのに対し、"胡蝶の調度"は10点と少な目。展示機会も"初音"ほど無いので、見られる時に見ておきましょう(^_^)
"掛硯箱"というのは、携帯できる硯箱のことです。今で言う"スマホ"みたいなもんで、「思い出を写真に撮って、インスタに上げる」的な感じで、昔の人は出掛けた先で見た感動の景色なんかを、和歌にしてしたためたんですね〜
今どきのスマホケースにリングが付いているように、掛硯箱にも持ち手が付いています。
鍵もかけられるようになっていて 、セキュリティも万全です(^_^;)
扉を開けると内部は3段の引き出し になっていて、1段目は硯箱です。
引き抜いて展示 されていました。硯と水差し、刀子、キリが付属しています。あとの2段は紙などを入れる引き出しです。
そして、底面以外の5面すべてに、蒔絵が施されています 。
"胡蝶の帖"に書かれる「春の船楽」がモチーフです。
庭の池に楽隊を乗せた船を浮かべ、音楽を楽しむという破格の遊びです(*_*;
(どんだけ広い庭やねん)
池には龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)の船が浮かび、鼉太鼓が並びます。
"鼉太鼓"は過剰な飾りを付けたデッカイ太鼓 。(画像は上下逆転してしまっていますが、上の2つ並んだ卵型のものが"鼉太鼓"です。)
こちらも、独立展示ケースなので360°から、見ることができます。
初音蒔絵刀掛以外は、見たことのあるものでしたが、展示方法が良かったですね~
360°ウラからも見えると、こんななのか!と新たな発見がありました\(^o^)/
1/30までの展示です。
九博には、まだまだ国宝が展示されていましたよ〜(^_^)
次回も九博のレポートは続きます(^_^)/~~