7/9(火)法隆寺宝物館で国宝 法隆寺献納宝物を見る | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

東京国立博物館本館を後にし、向かったのは法隆寺宝物館です。
今まで東博には3回訪れていましたが、時間が無くて法隆寺宝物館へは行けませんでした(>_<)

そこで今回リベンジしたんですが、五島美術館東博本館法隆寺宝物館と、東京⇔大阪日帰り弾丸ツアーでは、タイムスケジュールは厳しく、閉館時間まで40分しか無くて駆け足での拝観となりました。
トホホf(^_^;
法隆寺宝物館は、法隆寺献納宝物を保管・展示する施設です。
東博の一角にあり、拝観は無料(東博拝観料に含まれている)です。

少しだけ、法隆寺宝物館について解説しておきます。
江戸時代が終わり近代になると、時の権力者による後ろ楯や援助が無くなり、法隆寺の経営は逼迫してきました。さらに明治には廃仏毀釈の煽りを受け、いよいよヤバくなってきました(^_^;)
立ち行かなくなってしまう前に、なんとか手を打とうと考えた法隆寺は、宝物を皇室に売却することを考えたようです。
かくして宝物は皇室に買い取られ、後に国有化され、ここ法隆寺宝物館で保管・展示されるにいたりました。
300ほどの寺宝が収蔵され、そのうち11件が国宝です。

それでは中に入りましょう(^o^)
展示は、1階と2階です。
まずは、国宝 灌頂幡。
お堂の中を飾り付けるもので、↑の写真のように天井からぶら下げて使っていたようです。長いですねー(↑の写真はレプリカ)
↑こちらが本物の国宝。
国宝指定名称は、国宝 金銅灌頂幡。
あまりにも長いので、分割して展示されています。金属製の板に透かし彫りが施されています。影絵みたいな飛天のシルエットがわかりますでしょうか?
1階にはズラリと四十八体仏が並んでおり壮観です。(この中には国宝はありません)

2階に上がります。
国宝 鵲尾型柄香呂(じゃくびがたえごうろ)
国宝指定名称は、国宝 金銅柄香炉(鵲尾形)
"鵲"は"カササギ"という鳥です。右端の柄の終端部分の造形が、カササギの尾を模しているのでしょうか?あまり似てませんf(^_^;?(ガラスに私が写り込んでますが気にしないで)
国宝 龍首水瓶(りゅうしゅすいびょう)
国宝指定名称は、金銀鍍龍首水瓶。
その名のとおり、注ぎ口が龍の首になっています(^o^)
胴体部分には、羽のある馬(ペガサスかな?)が線刻され、金銀で鍍金されています。非常に凝った作りであるとともに、オリエンタルな雰囲気も感じ取れます。
国宝 墨台、国宝 水滴、国宝 匙。
国宝指定名称は、それぞれ国宝 金銅墨床、国宝 金銅水注、国宝 金銅匙です。
↑の写真左から、墨台、水滴、匙ですね。現代で言えば"お習字セット"です。これに硯が加われば完成かな。
墨台は墨を置いておく台。水滴は墨をするために使う水を入れておく容器。匙は、その水をすくうためのもの。
ね、お習字セットでしょ(^_^)v
水滴に施された細工も実に緻密で繊細ですねー
それもそのはず、聖徳太子が使っていたと伝わるものなのです(^_^)
国宝 海磯鏡(かいききょう)
国宝指定名称も同じ、国宝 海磯鏡です。
直径50cmほどの大きな鏡です。2面ありますが、1面だけupしておきます。
奈良時代の鏡でこれだけ大きく状態が良いものはなかなか無いと思います。
海磯鏡の名のとおり、全面に波が描かれており、岩礁で釣りをする人、船で釣りをする人、海鳥などがキレイに描かれています(^o^)

とりあえず国宝だけを見て帰ったって感じなので、また、あらためてゆっくりと訪問したいと思います。

(^_^ゞ