正木美術館「一片開花 - 滴凍翁の一粒の種 -」Ⅲ期 | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

三連休最後の日は、正木美術館へ行ってきました。



Ⅰ期では、
 ・国宝 三体白氏詩巻 小野道風筆
 ・国宝 白氏詩巻(後嵯峨院本) 藤原行成筆

の2件の国宝が展示されました。
(前回訪問時のエントリーはこちら)

正木美術館の保有する国宝は3件。
最後の1件が、現在展示されています。


入館して最初の展示です。
右側が渓林偈(けいりんげ)、左側が南嶽偈(なんがくげ)です。

大燈国師の筆で、師匠のそのまた師匠の虚堂智愚の詩の一節を、それぞれ2幅に書したものです。
35×90cmほどの堂々とした書、2幅です。

「渓林偈(けいりんげ)」は、
秋の風景を見ながら「禅の精神を理解するのはむずかしいよねぇ~」と言う話し。文書の一番最後に落款がありますが、書き上げた後に一文字抜けていることに気付き、落款の後に"寒"の一文字を付け足しているのが面白いです。

「南嶽偈(なんがくげ)」は、中国の偉い皇帝の誕生日を祝う言葉で、皇帝を山に例えて、その偉大さを讃える話し。

大燈国師の筆は、先日訪問した大徳寺でも見てましたし、そのご尊顔も国宝 絹本著色大燈国師像で拝見していましたので、なんとなく知ってる感が…いやいや何にも知らないんですけどね(>_<)

他にも大徳寺関連のものが出展されていましたし、千利休の像も、一休さんの書もありました。

これは創設者の正木さんが、お茶を好んでいたからなんですねぇ~

大徳寺は、お茶の世界では権威があるというか、なんというか、いいらしいんですよ。
やっぱり、千利休がらみかなぁ?金毛閣もあるしねぇ~

という事で、美術館の隣にある正木記念邸へも伺いましたよ(^o^)


玄関にも大徳寺の書が、
お庭もキレイ。
お茶をたてていただきました。
茶室にも大徳寺の書が。

茶室では、お茶菓子とお茶をいただき、軸やお花の説明もお伺いできました。
茶室での喫茶は500円、日祝のみの営業です、

正木美術館の国宝は、近々修理に入るそうです。