からの続きです。
いよいよ、お堂内部へ入っていきます。

↑Wikipediaより
堂内は、手前2間を外陣、中央2間を内陣、後ろ1間を後陣としています。
善水寺・常楽寺と同じ天台密教形式で、外陣と内陣を結界で厳格に区切っています。

↑長寿寺HPより
↑結界は、上部を"菱欄間(ひしらんま)"、下部を格子戸にして、中央上部をくり抜いて"鰐口(わにぐち)"を嵌め込んでいるのも、3箇寺共通です。

↑長寿寺HPより
↑内陣には須弥壇が据えられ、国宝附たりの厨子があります。厨子内部には秘仏本尊の地蔵菩薩像が安置されているそうです。後陣には、客仏が並べられていました。
さて、ここで長寿寺の最大の見どころ屋根裏を紹介します!
↑こちらは外陣の天井ですが、天井板を貼らず、垂木や棟木が丸出しの"化粧屋根裏"です。寄せ棟造りになっていることが、良く分かります。

↑こちらは内陣。切妻造りになっています。
ひとつのお堂の中に「寄せ棟造り(外陣)」の屋根と、「切妻造り(内陣)」の屋根、2つの屋根があるんです!
図面で見ると分かりやすいです😯

↑長寿寺HPより
外陣と内陣、それぞれに屋根があるんです。

↑その2つの屋根を覆うように、デッカイ屋根を被せてるんですよ!
「双堂(ならびどう)」形式
これは「双堂(ならびどう)」という古い形式なんです。
この長寿寺本堂の場合は、設計当初から"双堂形式"で建てられたようですが、元々は仏様を祀るお堂(内陣にあたる)が建てられていたところに、そこに奉仕する僧侶や参拝者のために、"礼堂(らいどう)"として、もう1つのお堂(外陣にあたる)を建てたのが始まりです。
お堂が2つ並ぶので「双堂(ならびどう)」と呼ばれるんですね〜
そして、"双堂"であるが故に、オモシロイことになってます😁
内陣から外陣の屋根裏に入れるそうですよ。
レポートは以上です。
3ヶ寺連続して回ることで、それぞれの違いや特徴が際立ち、その違いをより感じやすかったです。

国宝 湖南三山紅葉めぐり🍁
毎年、11月の終わりに実施されています。
みなさんも、来年訪れてみてはいかがでしょうか?
(善水寺は、屋根の葺き替えが終わったら、再訪したいな……)





