昨年度大きい組に転園した娘のMは、1年を森のようちえんで過ごし、この春卒園した。
これは私と娘の森のようちえんでの暮らしを通して学んだこと、感じたことのお話。
2年前の秋、2歳の息子と未就園児対象の親子組に入隊した。
その当時、娘は家の近くの幼稚園に通っていて、幼稚園の給食が苦手というくらいで、毎日楽しそうに幼稚園生活を送っていた。
毎週水曜日、親子組としてようちえん組の子供達とも一緒に過ごす中で、
娘の残り一年の幼稚園生活を森のようちえんで過ごしてみるのも面白いんじゃないか?と、ふと思うようになった。
何気なく森のようちえんの存在を娘に話したところ、即答だった。
「行ってみたい!」
「え!?今の幼稚園の友達と離れるんだよ?寂しくならない?」
と、言い出した私の方が戸惑ったくらいだ。
森のようちえんで過ごすってどんな感じなんだろう?
正直言うと、今の生活でも何不自由ないのに、転園なんてどう考えても面倒、、、と言う思いもよぎった。
けど、とりあえず行ってみないことには何もわからない!と、ようちえんで1日過ごさせてもらった。
園内は木々に囲まれていて、小さな沢もある。
子供たちの声が山にこだまする、、、きっと春になればさらに沢山の生き物と出会えることだろう。
素敵なところ〜と思った。
ここで生活してみたい、とも。
娘が「行ってみたい!」と言ったことで転園を考え、悩む私に、
スタッフFちゃんが、
「子供がどうしたいかより、自分(母である私)がどうしたいかじゃない?」
と言われた時、子供の意向とその環境の変化ばかりを気にして悩んでいたことに気がついた。
私がどうしたいかを優先するのであれば、転園してみたい。
やらないより、やってみた方が後悔しない!と転園することを決心した。
とはいえ、決断してから代表ちえちゃんに連絡するまで、3日ほど足踏みしていたのだけど。
そして、4月から新しい生活が始まった。
ようやく新しい生活リズムにも慣れてきたと思えるようになった頃、家族の体調不良があり、心身共に疲れ、転園したことを後悔した時期があった。
私の心がもやもやとしている中、Mは自分なりに楽しみを見つけていた。
好きな服、お気に入りのぬいぐるみと一緒に登園。
家にあるチュチュを持って行き、みんなでバレエを披露してくれた。
そんなとき、Mが私に言った。
「Mが行きたいって言ったから、森のようちえんに来たんだ」
はっとさせられた。自分の選んだ道に自信を持って、全力で楽しむことができるなんて!
そういえば、母である私が転園自体を悶々と迷っているときでも、Mは一貫して、
「森のようちえんに行ってみたいっ!」
と言っていた。
なんて子供のほうがしっかりしていることか。
卒園が近づいた頃に、娘はこう話していた。
「卒園しても山族会(卒園、在園児向け月1の集まり)もあるし、学校休んでようちえんにも行けるんだよ~っ!」
娘はちゃんと感じ取っていた。良いところもそうじゃないところも、全部ひっくるめて受け入れて、暖かく見守ってくれる大人達がいてくれたこと、これこそが帰りたくなる場所、居心地のよさなのだと。
たった1年だけど、やってみて本当によかった。
四季の移り変わり、子供の成長、私自身の心の葛藤など、一歩踏み出さなければ起こらなかった、気づけなかった、気づくこともなく通り過ぎていたような、色んな変化を体験した。
たくさん葛藤しては自分自身と向き合い悩んだ。
何に悩むのか、なぜこんな気持ちになるのかを考えることで、自分自身が本当に大切にしているものに少し気づけた気がする。
親子2人で挑戦できたこの1年は、とても貴重な経験となった。
娘が卒園し、今年度は息子が入園した。
さぁ、君はどんな顔を見せてくれるかな。どんな成長をするかな。また違った私も見つかるかも。
楽しみは尽きない。
Mの母 みさ
🌲森のようちえんお山歩隊
〜園の保護者から聞く説明会〜 《令和7年入園にむけて》
森のようちえんは自然の中で子ども一人一人の自然な育ちを大事にしながら、大人が与えすぎず、ゆったり見守り、よりよく成長したいとする子ども自身の力を信じて待つ保育を大切にしています
日時:令和6年8月24(土)
時間:10:00〜11:30
場所:ふらっと仏生山
(〒761-8078 香川県高松市仏生山町甲218番地1)
対象:3〜5歳
森のようちえんってどんなところなの?どんな場所なの?費用、送迎など色々な疑問に園の保護者も交えてお話ができる説明会です
当日はお子様とお越し頂いて大丈夫です、お申し込みお待ちしております
《お問合せ・申込み連絡先》
TEL 09028203076 みなと
Mail osanpotai@hotmail.co.jp
※ようちえんにて体験会も随時開催しております。7月は4日(木)、9日(火)です。予定日以外でも体験可能ですので是非何度でもお越しください