誰が興味あるねんシリーズ

芸能界をはじめ社会的に問題視されているハラスメントを出版業界で、それぞれの立場を描いている。
多くの人物が登場するので心覚えに書き留めた。

内容
文芸業界の性、権力、暴力、愛。戦慄の長篇性加害の告発が開けたパンドラの箱—— MeToo運動、マッチングアプリ、SNS……世界の急激な変化の中で溺れもがく人間たち。対立の果てに救いは訪れるのか? 「わかりあえないこと」のその先を描く
ハラスメントの当事者とその家族や周りの人々が登場するので書き留めてみた。
主な登場人物
木戸悠介 二度の離婚歴があり、加齢臭を気にする元編集長。異性とセクハラ的接し方を告発され、自覚なく孤立していく。少しずつ時代の流れについていけなくなったことに気づく。
長岡友梨奈 43歳小説家 「老害」世代を「無自覚な愚かさ」持つと批判する
離婚前の生活を「モラルとデリカシーのない馬鹿男と、すぐに男に走る馬鹿女の夫婦」と自虐する。
ハラスメントに対しては感情を爆発させる時があり「害悪への強烈な排除願望」を娘に感じさせ、彼氏も不安にさせる。
橋山美津 木戸編集長とかつて交際していたが、長岡の考えに触れ木戸「搾取」されていたと考えるようになった。そして重く厳しい告発文をSNSにあげる。しかし本当はライバルの小説が認められるきっかけを作った木戸への怒りからであった。
五松武夫 自分大好きな編集部員。長岡の担当。彼の他人の描写はシニカル。マッチングアプリで異性を求めるが上手くいかない。
付き合った相手にSNSで一方的にハラスメントの内容を暴露される。
優美 五松と身体の関係を持つ。「男は性欲がある内は有害なクズで、性欲がなくなったら有害なゴミ」と語る
横山一哉 ハラスメントに無自覚で害悪を助長しいると彼女である長岡に批判されている。長岡がハラスメントをする人に容赦ない非難をする事に心を痛めている。
安住伽耶 長岡の娘で大学生。友人のハラスメント被害に心を病み休学しひきこもる
母親のハラスメントに対する怒りが不可解で不快に思い絶縁する。無性愛者。
木戸悠介の息子、越山恵斗と彼の父が告発された事をきっかけに知り合う。
越山恵斗 木戸悠介の高校生の息子。時代時代にそれぞれの生き方があると述べる古い価値観を若者へ押し付ける考え方を批判する。
両親に感謝しながらも、告発された父親、経済力のない母親に嫌悪感を抱く
ハラスメントの加害、被害者を取り巻く人々が余りにも複雑な立ち位置だ。価値観が時代とともに変化し、ついていけない旧体制の人々が引き起こすハラスメント
自身の素行を振り返ると、また現実も反省しかない。高岡の彼氏、横山の言葉が刺さる
「世の中はあまりに浅はかで欲望に忠実なおじさんが多すぎる。」(笑)