コスタ・デル・ソル(太陽海岸)
5月31日(23;00) 日本時間6月1日(06;00)
翌日(28日)もコスタ・デル・ソルは快晴でした。
ホテルのベランダからは地中海がくっきりと見えています。
水平線の向こうは、天気が良すぎて陸影は見えませんが、アフリカ大陸です。
この辺からもう少し南に下がってジブラルタル海峡に出ると、最狭部はわずか14kmですので、モロッコが目の前です。
コスタ・デル・ソルは、地理的にみますと、アンダルシア州のアルメリア、グラナダ、マラガ、カディスの4県に跨る全長300kmにも及びますが、一般的にはグラナダ県とマラガ県の海岸沿いを指します。
綺麗なビーチが延々と続きますが、所々には、ベナルマデナ、マルベージャ、プエルト・バヌースなどのヨットハーバーがあり、超豪華なクルーザーやヨットが停泊しています。特に、プエルト・バヌースには世界のお金持ちたちが集まり、所有する船の豪華さを競い合っています。
マルベージャは、何年かに一度、サウジアラビアの王様が郎党を従えやってきて、豪遊することでも知られています。
コスタ・デル・ソルは、いうまでもなく、ハワイのワイキキ、フロリダのマイアミビーチ、メキシコのアカプルコ、リオデジャネイロのコパカバーナ等と並び称される世界的なリゾート地ですが、ワイキキビーチに事務所を持つ友人と一緒に来た時、彼の第一声は「ワイキキなど問題にならない・・・」でした。
それだけなら、単なるお世辞、リップサービスかもしれませんが、コンドミニアムを即座に購入したことで、嘘ではないことが証明されました。
太陽海岸は、変に気取ったところがなく、ごく一般の人から超弩級の富裕層の人までが、楽しめるようになっています。
ビーチには、「チリンギート」と呼ばれる、砂浜に建てられたレストラン・バールが、50メートル置きくらいに軒を並べ、目の前の海でとれたばかりの新鮮な魚介類を提供しています。
利用するお客さんも様々で、水着姿で食べている人がいるかと思うと、その隣の席にはネクタイ姿の人もいます特徴的なのは、そのお客さんのほとんどが外国人で占められていることです。外国人といっても観光客とは限りません。過ごしやすさからでしょうか、ヨーロッパ各国から移住している人も多く、また、北アフリカや中南米諸国からは、季節労働者として働きにきている人もいます。
トレモリノスやマルベージャと並び、ビーチが賑わうフエンヒローラ市には、登録されているだけでも、100ヶ国に近い国籍の人たちが住んでいるそうです。 独特の開放感からでしょうか、私など何百回と訪れていますが、マドリードに帰ると、すぐにまた出かけたくなってしまう魅力が、ここにはあるようです。
AVEで出発
5月30日(23;00) 日本時間31日(06;00)
今日(30日)、コスタ・デル・ソル(太陽海岸)から帰ってきました。
海岸はすっかり夏日和で、ビーチはかなり賑わっていました。
早速、出発からフィードバックしてみましょう。
5月27日、お昼ちょっと前、スペインの誇る高速列車「AVE」でコスタ・デル・ソル最大の都市マラガに向かいました。
マラガは、ラテン音楽の「ラ・マラゲーニャ」や、天才画家「ピカソ」の生誕の地として知られています。
飛行機なら1時間の距離ですが、急ぐ旅でもないので列車にしました。というより、急がば回れというのは正にこのことで、時間的に計算しても、列車の方が早く着きます。
マドリードーマラガ間は距離的には新幹線の東京ー大阪とほぼ同じですが、この区間を最速2時間35分で結びます。途中の停車駅は、世界遺産「大回教寺院」で有名なコルドバだけです。
心の中で、なんとか遅れて欲しい、と祈りながらの出発です。
何を馬鹿な!列車の到着が遅れるように祈るなど、信じられなーい、ありえなーい!という声が聞こえてきそうですが、実は、これには深い意味があります。
スペインの高速列車は、1992年、マドリードーセビリア間が開通しました。
1992年は、スペインが、セビリア万博とバルセロナ・オリンピックを同時開催という離れ業をやってのけた年ですのでご記憶の方もいらっしゃると思います。
この年まで(一般的には今も同じですが)、スペインと言えば時間にルーズなことで世界的に知られていました。この不名誉な評判を何とか払拭しようとして考えられた奥の手、というか苦肉の策が、遅延時の払い戻し制度です。
なんと、開通時はマドリードーセビリア間(やはり新幹線の東京ー大阪に匹敵する距離)を3時間弱で運行していたのですが、それを、20分ほど時間を短縮した上で、5分以上遅れが出た場合、運賃の全額を払い戻すという、前代未聞の奇策を打ち出しました。遅延の理由は問いません。
事前に分かっている運休は別ですが、一旦、列車がホームを離れるとその責任を負います。
そんなことして大丈夫か、という声もありそうですが、システムの導入当時はかなりの払い戻しがあったのは確かです。今は、かなり安定しています安定した運行をしています。
他のAVE路線、例えばマドリードーバルセロナ線、マドリードーマラガ線などは、さすがに5分遅れはダメですが、いずれも、15分で50%、30分以上で100%払い戻しが受けられます。
説明が長くなってしまいましたが、私が心の中で祈ったというのは、このような理由からです。
列車のチケットに宝くじが付いてくる、と思って貰えば良いでしょう。
話は飛びますが、スペインの新幹線「AVE」は、日本のガイドブックでは鳥を意味する、とあります。実際、スペイン国有鉄道は、AVEのイニシアルと大きな鳥が羽ばたいている姿をロゴにしていますので、あながち間違った解釈ではないのですが、正式名は、「Tren de Alta Velocidad Española」ですので、「スペイン高速列車」ということになります。
AVEはどの路線でも平均時速250km位で走りますが、今回、コルドバとプエンテ・ヘニル間でなんと301kmが出ました。これまでに乗った新幹線での記録です。
そんなこんなで、列車は期待を裏切り、無情にも定刻より5分早く、マラガ駅に到着してしまいました。
太陽海岸の空は雲ひとつない快晴で、トレモリノスの繁華街や海岸沿いのプロムナードを行き交う人々の服装は、すでに夏真っ盛りで、ビーチでは多くに人が海に入り波と戯れていました。
久しぶりに味わう開放感で、早くもリフレッシュされた気持ちになりました。
太陽海岸(コスタ・デル・ソル)に行きます。
5月27日(00;50) 日本時間(07;50)
ふと海が見たくなり、週末を利用して、地中海に沿って延びるスペイン南部のリゾート地、太陽海岸(コスタ・デル・ソル)に行ってきます。といえば優雅で格好良いですが、ロンドンに住む友人の別荘の様子を見たり、長年の友人に会ったりと、私用をかねています。
ブログもしばらくお休みすると思いますが、帰り次第(30日)、素晴らしい地中海の様子を、画像と共にリポートします。