壺算 | ご機嫌菊龍気楽な毎日

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 もうこの辺の記憶が曖昧で、前座だったのか二つ目になっていたのか覚えていないのだけど、この噺は先代の三升家小勝(その頃は勝弥)師に習いました。
 重宝帳(噺家の住所録)を頼りに、町屋のお宅を訪ねての稽古でした。当時は『壺算』を寄席で良く演っていたのはこの小勝師と、現小勝(勝二)師でした。元は上方の噺と、その時は知らずにいた(その頃上方落語は苦手で余り興味が無く殆ど聞きませんでした)ので、何で壺算なのに壺が出て来ない(瓶ですからね)のか疑問でした。
 関東だと、水を入れるような大きな容器は『瓶』、塩、砂糖などを入れる小さな容器を壺と言いますよね。なので関東では『壺』が『瓶』に変わっちゃってしまいました。ですからサゲも
『戴いた二円もお返し致します』
と、なンか良く解らないサゲに…。
 噺はそんなに長くなく、買い物の付き添いを頼みに来て、それからすぐ店へ行き値切って買ってしまいます。二度の呼び止めが入ってサゲという、15分そこそこの噺でした。
 この噺をすると、みんなから
『ああ、小勝さんから習ったンだね、そっくりだよ』
と、良く言われました。
 それから何年かして、そう小勝師が他界されてから、仁鶴師の壺算をTVで拝見しました。そこでやはりこれは『瓶』じゃァなく『壺』で演らなくてはダメだと思い、壺に言い換える様にしました。だって
『これがこっちの思うツボだ』
っていいサゲじゃないですか。その時に少しクスグリを増やし店に着くまでの間を延ばしました。
 更に二年程前、ぺぺ先生から助言を戴き、値切り交渉の処にも一工夫致しました。今の『壺算』は、教わったのとは随分と違うので、もう小勝師から習ったとは解らないでしょうね。マクラからみっちり演ると30分程にもなります。自信持って出来る噺の一つです。
(   2011年12月10日  )

これは大分疲れています(˶ᐢωᐢ˶)ね。調子の良い時のはコチラピア落語ざんまいでどうぞ😊

音声だけですが、もう1つ見つかりました。随分と数多く演ってますねぇ~。