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さて、今日の本日の一枚は「耐えた壁」です。
実は、今日はインド洋大津波の話です。(苦手な方はスルーお願いします。)
ご存知の通り、インド洋大津波は2004年12月26日にインドネシアのスマトラ島沖で発生したマグニチュード9.0の大地震によって発生した津波です。そして地震全体での死者は30万人、うち津波による死者は28万3千人以上と言われています。
年末の休暇で沢山の観光客が訪れていたタイの観光地プーケット。
ここへ到達した津波は恐ろしい勢いで人々を押し流し、連れ去りました。
そして、プーケットで一番被害が大きかったと言われているのは観光客で賑わっていたパトンビーチ。
パトンビーチは、当時何度も何度もニュースで放映されていた「ホテルが津波に襲われる衝撃的な動画」が撮影されたビーチです。
私が津波のあと最初にパトンビーチを訪問したのは確か2006年の夏。
その時にはかなりの数のホテルが営業再開していましたが、泊まった2軒のホテルとも部屋には悲しい泥の匂いがしました。
それからずっと後のこと。再びプーケットのパトンビーチを訪れる機会がありました。
この黄色い壁は、パトンビーチの海岸から数十メートル内陸の路地に立っていました。
なぜかは分かりませんが強く惹かれるものを感じてその汚れた壁に近づいたところ、近所の方が教えてくれました。
この壁は、あの津波で流されなかった壁だよ。
だから、修復して色を塗って大切に使っているんだ。
それを聞いた途端、衝撃のように何かが襲ってきました。
悲しい苦しい寂しい、いや言葉にはできない何か。
その後、暑い日差しの中、そっと壁に手を合わせて黙祷しました。
FUJIFILM X100V
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。