出前起業制度を活用した起業によって | 幸せな起業と新規事業とビジネスと

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お金の計算よりも、いかにお客さんの役に立てるか、真摯に息の長い起業、新規事業を考える人向けに情報提供をしてます。本気で現代の起業、新規事業を考えましょう!!

 起業を目指す人にとって永遠の課題ともいえるのが、「(会社を)辞めるべきか、残るべきか」の悩みです。今起業を増やすことを考える国は、会社の所属したまま起業に着手できる「出前起業」制度をスタートさせ起業の尻押しをしています。 

 

 スポーツシューズの大手ミズノでは、入社12年目の社員が起業して話題になっています。この会社、ミズノが左右セットでシューズを販売しているのに対し、片足だけのシューズ販売をすることで人々の常識を打ち破ろうとしています。 

 

 スポーツをしている人の中には、じぶんの足のサイズが左右で違っていることに気づいていない人が大勢います。これはスポーツをしていない人も同じです。誰もが、まったく同じに見えている足のサイズは同じと思い込んでいます。 

 

 ただ片方の足ばかりを負傷しやすため病院で精密検査をした結果、足のサイズが違っていてシューズがフィットしてないことを知る人はけっこういます。入社12年目の起業社長は、仕事をする中でこの事実を知って事業化を思いついたようです。 

 

 従来なら会社を辞めて起業というプロセスになったのでしょうが、ミズノブランドのシューズを勝手に作る訳にはいきません。片方だけを作るとなるとミズノの製造プロセスを変更する必要も生まれます。親会社の社長の判断も必要になります。 

 

 ただ本格的に事業化するとなると、ミズノのシューズだけでなく競合他社のシューズにも対応するべきです。ビジネスとしては超隙間ビジネスですし、会社の利益よりも利用者の安全を守ることが第一になるビジネスです。 

 

 この会社、ビジネスの意義が認められ民間のVC(ベンチャーキャピタル)からも資金の調達を受けることに成功しています。時代は多様性の時代です。同じと思い込んでいる足の大きさも、人によってはその違いに苦しんでいる人も少なくないはずです。 

 

【ひとり言】 

 今は勤めている会社自体、社会の変化に対応しようと必死です。社員を集めるにしても、お客さんを増やそうとしても、株式で人気を集めるにしても、時代の変化を無視した判断をしては見捨てられることは確かです。大手企業の社長人事をみても、子会社や関連会社の社長に一度は転籍させられた人が、本社社長に呼びも出されることが少なくない時代に入っています。昔のように簡単に辞めるのは考えモノです。