第26回(2005年)吉川英治文学新人賞受賞作である。
他にどんな作品が受賞しているのかと眺めてみたら、『恋愛中毒(山本文緒、1999年)』『パイロットフィッシュ(大崎善生、2002年)』など読んだことのある作品がちらほら。
作者の瀬尾まいこさんは大阪出身、受賞時は京都で国語の先生してはりました(◎_◎;)
それとでんでん知らなかったが、2007年に映画化もされていたらしい(^^;)
この作品は、主人公・佐和子とその兄の直ちゃんを前にした朝の食卓で、その兄妹の父親が「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」というところから始まる。
そんな「父さんを辞める」宣言とともに21年間務めた中学校の教師も辞め、大学の薬学部を受験するために突如猛勉強を始める。
兄の直ちゃんは、小さいころから地元で評判の天才児で、中学・高校も学年1位。勉強もスポーツもふつうにやっていて、勝手に結果がついてきていた。ところが大学進学はせず、「わかりやすいことをしたい」と無農薬野菜を作る農業団体で働いている。
いっぽう佐和子はとくにめだつでもない、成績も真ん中あたりのフツーの女の子である(笑)
母親はある事件がきっかけで数年前に家を出て一人暮らしをしているが、仲が悪いわけでもなく、お互いの行き来は日常的にあるという、ほのぼのしながらもなんとも不思議な家族である。そのような状況に至った経緯は、じょじょに明かされる。
そんな中で、佐和子の彼氏の大浦くん、さらに直ちゃんの彼女のヨシコなどを絡め、衝撃的な事件も起きるが、全体の流れとしてはおかしさを交えたほのぼの調。
そして父・母・兄がみんな大人で、至極真っ当な人たち。それぞれ別々のことをやっていても、お互いを思いやって常に気にかけている。そのキーアイテムが「幸福な食卓」であり、一つ目の章のタイトル「幸福な朝食」なのかなと感じた。
あと、佐和子の中学~高校生活の様子や会話が、思わず「そうそう」「あるある」と感じるのは、作者が中学校教師であることが大きいと思う。いい意味ですごくフツーで「創作感」がなくい。
会社員経験のない作家が会社のシーンや会話を書くと、違和感バリバリなことがよくあるが、ああいう読んでいてこっちが恥ずかしくなるようなことがなくていい(爆)
[期間限定コラム]パリ・オリンピックの話
今日は柔道について。
誤審疑惑とか「なにそれ?」みたいな判定に非難ゴーゴーですな。
まあ誤審かどうかは別にしても、指導×3回での反則負けが異常に多いように思える。イッポーンとかワザアリ率低し。
これって選手というより、審判のスキルに問題があるのでは?
そしてふと気が付いたのが、その審判に柔道本家・ニッポン人が見当たらないってどうなんよ? 全試合観ているわけではないのでひょっとしたらいるのかもしれないが、目につかないほどの人数ということ。
サッカーですら日本人審判が3人(山下さん、坊薗さん、手代木さん)もいるのに。ったく(ーー;)
とか書きながら、サニブラウンの準決勝進出を見届けた後、19:30からは淀川花火大会の生中継観ておりますた(^^ゞ
▲テレビ中継と違って、ヨウツベのライブ配信だと生映像だけなのがよかった(^^♪