久々のブログ更新 | 大阪の弁護士 重次直樹のブログ

久々のブログ更新

4/23から8か月以上,記事を更新しなかった(できなかった)。

 

この間,体調や仕事の状況が大きく変化した。

 

1 コロナワクチン後の帯状疱疹,後遺症からの急回復(今年8月下旬)

2回目のコロナワクチン接種後に帯状疱疹が出る副反応があり(→当時の記事),帯状疱疹自体が治った後も,目の周辺が重く,長時間勤務が出来なくなっていた(夜6時過ぎには仕事を終えていた)。

 

8月下旬から,パワーヘルスという家庭用治療器を使い始めて,急回復した

50万円くらいする交流電位治療器(今は売っていない旧機種→こちら。現機種→こちら)で,以前から持っていたが,暫く余り使っていなかったのを,寝室を整理した際,使いやすい位置に設置して,頻繁に使い始めたところ(主に膝や肩の関節に当てていた),関節は余り変わらなかったが,コロナワクチン・帯状疱疹後の後遺症(頭・顔)から急回復した。自身の感覚では,目の周辺や頭・脳の変な状態は,発症1年後の2022/8お盆では,半分程度しか治っていなかったものが,2,3週間で,一挙に9割~95%程度治ったイメージだ。顔・目の周辺の違和感・重い感じが残っているが,長時間勤務できない状態はなくなった。

 

もっとも,回復後,根を詰めて仕事をしていたところ,11月末~12月初めころから,頭の変な状態が戻ってしまった。目の周辺の重さも残っている。それでも,12/21まで長時間の仕事は出来ていた(というか,提出期限のため,朝方まで仕事をしていた)。提出が一区切りついたため,12/22,12/23は早退した。そろそろ休まないといけないと思う。相当疲れが溜まっている。土日は休む予定だ。

 

2 回復後の超多忙

2021/8-2022/8の1年余の間,長時間勤務が出来ず,かなり仕事を先送りしたり,新規受任をほぼ全部,断ったりしていた。

 

回復後,ワクチン・帯状疱疹より前と同じ程度(それ以上?),長時間勤務できるようになり,かなり詰めて仕事をしたこともあって,滞留大口事件の一部が進んだ。

・令和3年8月9日債務不存在確認訴訟を提起された件 → 令和4年9月に反訴状提出

・デグロービング損傷の重症事案 → 補足証明書2提出(9月) → 和解成立(調印は10月)(※)

 

(※)近時は弁護士が介入しても,保険会社は基準通りの金額(遅延損害金・弁護士費用分を除く元金)から大幅な減額を主張することが増えており,訴訟比率が増えていた。大口の和解成立は久しぶりで,予想外だった。

 

デグロービング損傷は,以前,労働基準監督署12級認定の事案を,大阪労働局への不服申立(審査請求)により5級まで7等級アップさせた際,深く調べたノウハウがあり(→こちら),今回は,更に形成外科の専門書からの引用をいくつか加えて説得力が増したこともあったと思う。7等級アップ(12→5)の事件では,等級申請の時点では別事務所の前任弁護士が担当し,審査請求段階からの交替・受任になったが(期限ぎりぎりで受任した),今回の依頼者は,等級認定前に前任弁護士に見切りをつけて当事務所に委任があり,自賠責の被害者請求も当事務所が行ったため,最初から6級の認定が取れた。自賠責調査事務所に一部誤認定(認定漏れ)があったが,修正しても併合6級の結論は変わらず,異議申立はしないで,示談交渉の際に上記の認定漏れ指摘にとどめた。5級の労災の方より若干だが症状が軽かったため,併合6級の等級認定は問題ないと判断した。ただ,認定までが一苦労・二苦労で,病院に2回出向いている。後遺障害診断書を書いた病院では,指の可動域(9級該当)を測定していなかったり(※),不可解な(矛盾する)記載があるなど,併合6級認定の取得にも,結構,時間がかかった(可動域測定の依頼,立会い,診断書の誤記修正等)。一部(多く?)の医師には,治せなかったこと(高い等級の後遺障害が残ったこと)を認めたがらない傾向があるのだな,と感じることがある。また,可動域測定値は重要なのに,かなりいい加減に書かれている場合も少なくない。

 

(※)7級アップした事案でも,指の可動域は測定していなかったため,新たに測定を依頼した。また,測定されていた足関節の可動域も,他動値だった。デグロービング損傷のように末梢神経損傷により動かせない場合には,自動運動による測定値を用いなければならないが,他動運動による測定値を用いて,労基署は低い等級認定をしていた。

 

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ただ,医療コンサルとの付き合いで受任した事件に結構時間がかかり,また,交通死亡事故で依頼された件を受任したこともあり(弁護士交替事案),滞留している事件も残っている(大口で4件)。死亡事故は医療面の難しさはないが,いわゆる「死人に口なし」の状態になるため,捜査段階からの関与が重要で,当事務所では刑事告訴・被害者参加などの手続きを利用して,「疑わしきは被疑者・被告人の利益」「控え目認定」の刑事手続きの影響で民事が不利にならないよう,留意している。

 

 

3 疲労蓄積・体調再悪化

 

8月下旬の回復後,かなり詰めて仕事をしたため,11月末~12月初めから,再びコロナワクチン・帯状疱疹後の変な頭の状態になってきた。それでも,以前(ワクチン・帯状疱疹から1年余)のように長時間勤務ができない状態ではなく,頭の変な感じはあるが,長時間の仕事はしている。ただ,そろそろ限界かもしれない。12/23に年内の訴訟期日が終わり,かなり遅くなったお歳暮の手配をして,12/23は12/22に続けて,早退した。久しぶりに土日は休む予定だが,少しは仕事をするかもしれない。提出済の書類が気になって,ついつい見直したりしている。

 

4 5年勤務の事務員の退職

12/15に5年勤務した事務員が寿退職となった(年末まで有休消化)。事務が混乱する可能性があるが,今のところ,新任事務員(別事務所で10年勤務)が遅くまで残るなどして,超多忙だった12月16~23日の処理(多数の提出書類のチェック・コピー・発送を含む)を無難にこなした。

 

新任事務員の歓迎会は9月末にウェスティン大阪の故宮(ミシュランの店)で行った(コースの一部は以下の写真)。前菜のメロンが最高で,上に乗っている肉(分厚いローストビーフ)より美味しかった(それで母の退院祝いもメロンにした)。久しぶりの御馳走だった(退職する事務員が新婚なので,夜の食事会はしばらくせず,昼にしていた。夜の事務所食事会は昨年末の忘年会以来)。

12/15の送別会は,本人が一番気に入っているシャトーブリアンの鉄板焼きコースにした。以前より肉の量が減っていて,本人が満足だったか分からないが,味はいつも通り最高だった。

 

提出期限が数珠つなぎになって,忙しく,ゆっくり話をしたり,手続きをしたり,感傷に浸る間もなかった。そのほうが,じめじめしなくて良かったかもしれない。

 

 

5 ガチンコの離婚訴訟の負担の重さ

11月下旬~12月下旬は,訴訟関係の処理が集中するなど,かなり逼迫した。

なかでも,難易度の高い離婚事件の,当事者尋問後の本人調書確認・打合せ・最終準備書面(90頁になった)・陳述書作成の負担が重く(この事件は5月末~6月初めに10日寝込む原因になった),この頃から,再び,頭の状態が悪くなった。

 

交通事故でも後遺障害・医療面で難しい事案が多数あり,交通死亡事故も現在3被害者分を受任しており(2被害者は訴訟一審の終盤だが,判決・控訴・上告となる可能性がある),11月下旬~12月下旬は提出期限が多く,かなり疲労した。だが,一番負担が重かったのは,この離婚事件だったと思う。8月末から回復した体調が,この事件の最終準備書面の作成で一挙に悪化した。

 

前回記事は4/23だが,4/21にこの事件の電話会議があった。4/21直前に提出された相手方の陳述書(当事者尋問前にこれまでの主張を基礎づける陳述書を提出するのが訴訟の慣例)の内容は,従来の主張と異なる新主張が大半で,同時に大量の新証拠が出され(スマホの会話データ),改竄(相手方に不利な部分の削除)も発覚した・・・前のページの下の方にあった会話内容(相手方に不都合な内容)が,次のページの上の方で一部削除されていた。以前に先方から提出されたiメッセージでも,別居日前後の部分が全くなく,不自然だったが,これで少なくとも元の会話と提出された証拠に相違(削除)があること自体は疑いの余地がなくなった。尋問期日の延期を求めたが,当初は認められず(裁判官は4月1日に交替したばかりで,当方に好意的だった前任裁判官と異なる感触になった。結局期日はゴールデンウィーク明けに延期された),尋問時間も制限されたため(陳述書で補完すべきとの指示),ゴールデンウィーク全出勤となった。以下の対応が必要だった。

 

1 相手方陳述書の内容検討(準備書面と異なる新主張が大半)

2 追加の陳述書作成(尋問時間が制限され陳述書で補うよう裁判官が指示)

3 新証拠の検討

 ⑴ 全体の検討

 ⑵ 削除・改竄部分の検討

4 これまでの他の証拠の検討(他でも削除改竄の疑いが強まった)

5 尋問準備

 

裁判官交替直後の尋問や判決の場合,おかしな判決が出やすく,新任裁判官と話している感触からも,慎重に対応する必要を感じて,連日の長時間の打合せ・長時間勤務となった(コロナワクチン・帯状疱疹の後遺症の影響が強かった時期なので,最近ほどの長時間勤務ではないが,ゴールデンウィークは全出勤した)。上記の処理が全部できる筈もなく,ゴールデンウィーク明けになって,裁判官も延期の必要性を認めた。予定された5/24から近いところに延期される可能性もあり,他案件を後回しにして対応したが,5/24の期日で決定された尋問期日は7月と2か月も伸び,緊張が緩んで,10日ほど寝込んだ。さらに,7月の尋問期日は先方代理人のコロナ罹患により,前日に延期決定の連絡が入り(ほぼ完全に準備していた),さらに2か月延びて,9月尋問,10月調書着,11月提出期限,12月結審となった。判決は2月だ。これだけ体力を使った事案はほとんどない。

 

相手方代理人の対応が通常ではなく,当方の準備書面1への認否をしないとか(裁判官が認否を指示しても従わない),主たる争点を「抗弁」とするよう訴訟指揮があった後も,抗弁について具体的主張をしない(請求原因否定を中心に主張する),とか,ただでさえ,混乱していたが,尋問では,準備書面とも陳述書とも違う,新主張が沢山出た。争点・反論対象が絞られず,非常にやりにくかった。

 

請求原因(破綻)が認められることは,ほぼ確実と思う。しかし,相手方が4年以上前に先に破綻を主張し,今回の訴訟でも当初は相手方も破綻を認めていたのに,訴訟中盤になって否認に転じ,否認理由を中心に主張して,裁判官から求められた抗弁内容を明確に主張しないため,また,主張が準備書面→陳述書→尋問と,次々に変更されるため,当方としては,再抗弁として,何にどう反論して良いのか,不明確になり(また,反論しても,直ぐに相手方の主張は変更される),最終準備書面の提出期限直前に当方側でも重要な新証拠が届いて書き直しを要したこともあり(構成変更を含む加筆訂正),総花的に書いて,結局,90頁の最終準備書面となった(重複削除が間に合わなかった)。私は,訴状・準備書面などはかなり詳しく書くほうだが,90頁は断トツで過去最高のページ数となった。

 

この件のため,もう1件の大部の準備書面(40頁以上となる予定,医療面の主張が多い)は間に合わなくなり,次回提出になった(先方も2度連続でスキップしたことがあり,訴訟の終盤でもなく,後回しになった。上記離婚事件の新証拠による加筆修正のため,予定していた1週間が使えなくなった)。

 

一番負担が重かった離婚事件に一区切りつき(12月結審),年内の訴訟期日・提出期限も12/23で一区切りとなったので,土日は少し休みたい。ただ,年明けの尋問準備や,消滅時効前に訴訟提起すべき事案の訴状作成もあり,年末年始,どれだけ休めるか,分からない(★追記:結局,疲れが出て,30日~3日はほとんど休んだ)。未読の新聞等は恐ろしいほど溜まっている。弁護士倫理研修も未済だ。

 

取り急ぎ,近況報告でした。8月末以降,かなり忙しく,付き合いが悪くなっています。不義理をしてしまった皆さん,ごめんなさい。