対馬も車社会になって久しい。ちょっと出かけるにもハンドルを
握るのが癖になってしまった。「田畑道」「磯道」「山道」などの
地面を歩くことがめっきり少なくなっている。
その結果、路傍に佇む石仏に参拝する伝統的な慣習も廃れている。
峠のお地蔵様には野花や小枝などを供え使用していた杖を奉納する。
地蔵尊は往来する住民の安全を守り村の安穏を支えてきた。
島の地蔵様は粗削りで小ぶり、しかも朴訥な表情で風土に馴染んでいる。
ところが以前、対馬を特集した雑誌をめくると「少女像」ともいえる
石仏が掲載されている。両手を合わせて祈る姿は洗練された容姿で
気高ささえ感じさせる。
多くの石仏を見てきたが「少女像」は島には馴染まない美しさがある。
参拝したいと思うが安置場所は記載されていない。知人にも問い合わせたが
不明だった。島のどこかにあるはずの謎多きお地蔵様である。
いつ頃、誰が、何のために安置したのか知りたいこのごろである。
実物を拝見して静かに語りかけたいと夢見ている。
知っている方はご教示を願いたい。
少女像



