近年、世相のサイクルがますます短くなっているようだ。

特に「スマホ」なるものが流行してからは、スピードが

半端ではない。何でもカンでもスマホで済ませてしまう

世の中になった。

 

 「スマホ 恐るべし」である。

 

 しかし、スマホのクビキから逃れ、流行から取り残された

僻遠の身としては、右往左往することもなく安穏としている。

そんなこんなしていたら、田植えの写真が見つかった。

それも、苗代から稲苗を「カガリ取る」写真である。

 

 かつて、田植えは手作業であった。苗は苗代で育成している。

田植えの日には、苗をカガリ(採取)取って束にする。苗代の

作業をするのは高齢の御婦人たちである。束ねられた苗を

運ぶのは子供の仕事と決まっていた。

 

 子供たちは苗束を両手に下げて、田んぼまで運び、投げ入れる。

高く投げると根の方が重いのでウマく着地する。苗を植える時に

過不足がないように塩梅よく放り投げた。足りない場合は多い

所の苗で調整したりした。 苗を投げるのは面白かった。