まさるがジャンクの船溜まりで領事館の職員と別れようとリィー親娘とカン船長と、上陸して今後の対応を話そうと接岸した。
なんとカン船舶のクールーザーの艫綱を持って、KとSが嬉しそうに手を挙げている、影の友だちが白昼堂々と姿を見せている。
リィーさんはニヤニヤしながら見ている、みんなグルなんだとまさるは諦め。
「分かったよ何処かでお茶しようかぁ」と大きい声で返事した。
「シンディーさんも知って居たのですか?」と聞くと
「このお二人は、マカオの家のお近くなので内でお食事したり結構面白い人たちですよ」と素直に応える。
「そうなんですよねお嬢さんは好い人だ」とKが嬉しそうだ。
「リィー船長も悪い人だ、最初に言って置いて呉れれば気を遣わなくて済んだのに~何処かゆっくりできる処有りますかね」とKに言うと「向かい側の小さなホテルなら大丈夫です」と言うので振り向くき「なんかオープン過ぎる感じだなぁ」と言うと、
「向こう側が海でテラスを使えますから身を晒すことは有りません、リユーさんもいつもここでお話をしてきましたから、リィーさんのお友達だし」と和気藹々の雰囲気だ。
「じゃぁリザーブしてください」とKとリィーさんを見ると、
「はいっつ」とKさんが道を駆けてドアを押して入り7人もゾロゾロと続く。
「あれっ今日はお揃いで、朝からお出かけですか?」と中年の女性が愛想よく迎える。
「リューさんのお知り合いなら無条件であのテラスですね」と朝日がまぶしいサロン風のテーブルに着くKさんも傍に立って、船上でモーニングをご馳走になったようでデザートと飲みもににして下さいと話して居る、中々気が付く仲間だ。
警備艇でもコーヒーが出たが、コーヒーを頼む。
領事館の二人に、「1晩付き合って頂き有難うございます、一応被疑者を確保しましたが我々はここの捜査権も持たないし、国外の案件として海警の局長にも立ちあって貰いましたので後始末も請けて呉れるのでお任せしました。押収品に高額紙幣が有りましたが、一般社会では通用しないもので、処分は局長にお願いしました」
「我々レベルが所持して居ると、国際的犯罪に巻き込まれそうなので、身近に置かないことにしました」
「後でハウ書記に電話しますが。経過は皆さんが見てきた状況をそのままお伝えください。船溜まりの船長は脅迫され、仕方なく協力したようで罰則に値しないと言う事で無罪放免でした」と礼をした。
「今日は、体験できない現場に同行を許して頂き、良い体験でした。柏木さんが海警の局長や艇長に蟠りなく対応し、胸襟を開いてモーニングサービスまで頂き感激しました。我々は海警と聞いただけで委縮し応答もうまく行かないのに、中国語も英語も滑らかでいい体験をさして頂きました、有難うございました。みなさんも今後もご協力をお願いします。領事にも報告します」と二人そろって頭を下げ、スッと帰って行った。
KとSは領事関係が苦手らしく声を挟まず固まって居たが、ホッとした顔になる。
まさるもそんな気配を感じていたが、役所は違うし対等に付き合うのがルールなので、
「別に珍しいもんじゃないが、警備艇のトオウ艇長がKさんとSさんのお小遣いを渡してくれと言うのでどうぞ」と半分にした束を軽く油紙に丸めて渡した。
二人も気付いたようで軽口が止まり神妙な顔だ。シンディーとカンさんは荷物を預かっているが中身が見て居ないので現実に〇生が簡単に出て来たのでびっくりした。
昨夜の、海上の捜索も体を張った被疑者の確保は初めてなので、遠くだが見ているので壮絶な事が分かり、これがこの世界なんだろうなと頷ける。
局長は上層部から情報を貰っていたが、東南アジアに舞い込んでくることは無いだろうと何処にも伝達せず、リィーさんから東京から行方へ不明になった容疑者が海上ルートで不法入国の可能性があると聞いて「あれっかぁ」と思い出し、気心の知れているトオイ艇長の警備艇を北東海域に回して指示していた。
*話としては東京に居住する〇〇 界の黒幕で汚れた〇の洗浄役で、その役を担って乗り込んで来たケリーが、小国の銀行からかき集めた高額紙幣を持ち込み、紙幣を見せ受領のサインをさせ、気の緩んだその場で胸を一突き、隣のベットに移動して刃物抜き「旦那は疲れたので寝てしまったよ、起きるまでそのままにして」と言って仲居ののか女中さんに高額の円でチップを渡し、来た時と同じようにリックとスーツケースを押して、待たしてあったハイヤーで消えてしまった。
日が昇ってから掃除に来て惨状を見て通報が入った。
ハイヤーの運転手は事前に予約され、大手のホテルからボーイ2名がリックとスーツケースを押して乗り込み、24時間待機の料金を前金で払い、10分も走らず赤坂の目立たない料亭にはいった、
30分位待機し同じ荷物を持って、今度は一人で二つの荷物を持って乗り込んだ、今度は真夜中の海岸を走って客船も居ないがボートがチラホラ停泊している場所で思いついたように停止して、「OK」と言って荷物を降ろしてスーツケースに腰を降ろした。ハイヤーは離れ難く停まっていると、立ち上がって手を振るので走り去って、10分もしない内に戻って見ると人も荷物も消えていた。
通報を受けた所轄の調べはこれ位で、人が刺されているが怨恨なのか強盗なのか決め兼ねていた。ホテルも料亭もハイヤーも、パソコン経由の同じ番号だが国内か海外か掃く出来ず、言葉は癖のない日本語で慣れた口ぶりだと分かったが、それ以上のことは不明だ。
〇庁に入ったのも漠然としたもので「○○界の黒幕が料亭で刺された」が極めて証拠・目撃が不足して居てお蔵入りの感があった。
