ジオラマの台の製作【豊臣大坂城詰ノ丸ジオラマ】 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

ご注文作品の豊臣大坂城詰ノ丸ジオラマです。
今回はジオラマの台の作り方を一例ご紹介します。

1/350見当で詰ノ丸を凝縮してジオラマ化しています。
本体はもうここまで進んでいます。
この台をつくります。

ジオラマの台で気をつけていることは、目立たず、あまり印象に残らず、かつ全体を引き締めるものにすることです。

一番多用するのは黒です。
格式も出ますね。変に装飾すると、格調が失われます。日本では昔から、格式が高いものはだいたい無地ですよね。シンプルイズザベストです。

黒のアクリル板も便利です。

漆塗りの飾り台のようなシャープさが持ち味です。
水面を暗示するような使い方もできます。

あとはアンティーク家具に使われるブライワックスを使う方法。

変わり種で少し主張しますがアンティークの花台を使用。

テーマもので錆びさせた銅板

など。

いろいろなものがありますが、あくまで台は作品を引き立てて、背景に徹してくれることが大切だと感じています。

今回は一番基本的な台を自作するやり方です。

ベースの板の大きさに合わせて枠木をカットします。

間に適宜、桟を入れます。

木工用ボンドで枠木を貼り付けます。

貼り付けたところです。

表から小さな釘で補強します。ネジを使う場合もあります。できるだけ目立たない場所に打ち込みましょう。

枠同士も固定します。

周囲に化粧板を取り付けます。角は45度で合わせます。

化粧枠を取り付けてゴムで圧着します。

隅をぴったりきれいに合わせます。隙間があったら木工パテで埋めるなどします。このあとペーパーがけをして仕上げます。
着色はジオラマが完成間近になってから行います。

今回は水堀に囲まれていますから、水の深さだけ化粧枠を高くして囲っています。化粧枠の上面と水面が同高で仕上がります。

久しぶりに完成まで追って記事にしていきますね。