【ホビーショー作品】ブロンズ薬師寺東塔① | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

いかん!ホビーショーが迫っている!

この時期に突然とある雑誌から作例の依頼が舞い込み、ひさびさに焦りながらの製作でした。
またお知らせ致しますのでお楽しみに。

そして原稿の執筆も終わりひと段落したところで、ホビーショー作品が止まっていることに気づく。
いかん!

しかも今年は2作品の出展です。まずひとつ終わらせて少しでも荷を軽くしたいところ。

ということで今日と明日の2日日でブロンズの薬師寺東塔を仕上げます。
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このキットは前にもご紹介しましたが、フジミの建築プラモデルに銅の被膜を特殊加工したものです。

もちろん絶版で店頭で見かけることはほぼありません。
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このシリーズがあることを知ってから、その魅力にハマってしまい、ヤフオクでたまに出品されているのを見ると落札してきました。
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現在、興福寺五重塔、薬師寺東塔、陽明門、名古屋城、姫路城を所有しています。部屋にズラリと並べたいですね。

ところがなかなか完成に至らず、詰みプラモになっていますので、今回、ホビーショーに出展!ということで強制的に完成させる手はずで会の方に申請したのでした。

それでは製作です。

これが銅被膜特殊加工が施されたパーツ。独特の濃い緑っぽい色をしています。
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ワイヤーブラシが付属していて、それで磨くとこのように銅の鈍い輝きが出ます。
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今回は2日で完成させるため、製作は効率よく手順を組み立てました。

まず白壁パーツをエアブラシで塗装しました。
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これが乾くのを待つ間に、先ほどのワイヤーブラシで木部パーツを磨く作業を行いました。続いてランナーからの切り離し。
銅被膜の加工は、プラパーツに大きな負荷がかかるのか、このようにパーツが曲がっていることがよくあります。
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姫路城の石垣などはもうぐにゃぐにゃ。これを矯正することを考えるとなかなか手が出ないというのも完成に至らない原因で…(笑)
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東塔は少し反りが出ているくらいでしたので、このようにクリップで止めてから流し込み接着剤で白壁と接着していきました。
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組み立ててみると、銅の鈍い輝きが重厚です。
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続いて屋根。
屋根は薬品処理をして、緑青を吹かせます。

銅に錆を出す処理方法の説明書には2つ種類があるようで内容が違っています。
片方はトイレの洗剤と酢を使うやり方でこれは名古屋城に入っていた説明書。もう片方は酢酸を使うやり方で、こちらは名古屋城以外のキットに入っていました。
酢酸は近くの薬局で売っておらず、入手できなかったので、トイレの洗剤を使うやり方の説明書に従いました。
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トイレの洗剤サンポールを筆で丁寧に塗っていきます。独特のにおいがするので換気はしっかり。
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これを日陰で乾かします。乾くまで6時間以上かかるので、その間に屋根以外の部分の組み立てを終わらせます。

こちらは作りかけの興福寺五重塔。薬品処理が終わって緑青が出ています。東塔の屋根もこのようになる予定です。
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明日は薬品処理の続きをやって完成までいきます。