今回はジオラマ部分です。
今日は晴れたので青空の下で撮影しました。
東大寺南大門より大きく、現存する門としては日本最大。平成14年に国宝に格上げされました。
京都三大門のひとつ。京都の三大門はこの知恩院三門、南禅寺三門、東本願寺の御影堂門(仁和寺の仁王門を数える場合もある)です。東福寺三門が来ないのも不思議ですが、三大〇〇の常で、3つ目はたくさんあるのです。
この三門は徳川秀忠の寄進。楼上には釈迦三尊と十六羅漢が安置されています。
もうひとつ有名なのが、ともに安置されている白木の棺と夫婦の木造。
これはこの門の造営奉行だった五味金右衛門が、造営予算が大幅に超過した責任を取り、夫婦で自害したといい、その菩提を弔うためだとか。木造も自身で彫ったと伝えます。
キットの指示だと、型紙を貼り付けて、様々な大きさの石パーツをひとつひとつ貼り付けていく表現方法になっています。
型紙の大きさに合わせてスチレンボードを切り出し、石積みをフリーハンドで彫っていきます。
拡大。上はでこぼこを入れる前です。
この表面にモデリングペーストを塗りつけてさらに質感を出していきます。少し水で溶いて粘り気を調整します。
ポイントは溝にもしっかりペーストを塗り込むこと。
スチレンボードが露出していると、後で塗装をした時そこだけ質感が違ったり、光って見えたりして困ります。
ちなみに基壇と石段はモデリングペーストを擦り込み、ペーパーがけをしてジェッソを塗り、木の質感を消してしまいます。
ベース全面に濃い茶系の色で下塗りしたあと、丁寧に塗装して石垣の完成です。
前回知恩院に行った時は、まさか模型にするとは思っていなかったので、画像検索から三門周辺の地面の写真を探しました。
基壇周辺には雨落ち溝、そのほかは細かい砂利敷きになっています。
草地の下地は濃い茶系にしています。これは白など明るい色はとてもよく目立ち、完成後に興ざめしてしまうからです。ジオラマはいかに白を消すか、がひとつのポイントです。
雨落ち溝に鉄道模型用のバラストを入れ、接着剤を流し込み固着させます。
草地の下地のパウダーをのせました。マットメディウムを接着剤として使っています。
下地のアースブレンドが固まったら、上から薄めたマッドメディウムを染み込ませます。
バーントグラスをまばらにふりかけます。抹茶塩みたいな色です。
その上からグリーングラスをこちらもまばらにふりかけます。
乾くとこんな感じ。
石垣の隙間にもグリーングラスを入れ、苔を表現しました。
【樹木】
草地の表現に使った素材はこの3種類。
下地がブレンディッドターフのアースブレンド、その上にファインターフのバーントグラスとグリーングラスです。
【樹木】
知恩院三門周辺の樹木を見てみると常緑樹は高い松、落葉樹は桜があるようです。
オランダドライフラワーには葉っぱが付いているので、ひとつひとつ取り除きます。
細かい黒い粒(種?)も無数に付いていますが、これは歯ブラシで叩くようにこするとポロポロと取れてくれます。
ちなみに、台枠の塗装にはブライワックスという蜜蝋ワックスを使っています。これはイギリスの家具に使われるもので、木の表面にスチールウールたわしで擦り込み、布で磨き上げるだけで重厚な色とツヤがでてくれます。