怒涛の製作記録です。
年が変わり
●2016年12月6日
メールフォームを通し高島屋グループよりお問い合わせをいただく。
四月までにできるだけ大きな熊本城の模型ができないかとのこと。
すぐに電話連絡に切り替え、展覧会概要等を伺う。
製作期間があまりに短いのでためらいもあったが、被災した熊本城の姿が脳裡をよぎり即決断。
「できます。」
その後模型の概略を相談、6日後の12月12日ににわか作りの展示イメージ図を提出している。当初は7メートルのステージという情報しかなく、他の展示物も検討されていたように思う。
手に入るプラ材の太さや扱いから、1/100が期間内に仕上げることのできる最大の大きさであると判断した。
この時提出したイメージ図を見ると、最終的な展示状況とほぼ同じである(途中での変更点は、天守は最終的にはジオラマ仕立てとなったこと)。
メールのやり取りを見て見ると、この展示イメージ図を提出する前日、12月11日に石屋模型店安藤様に電話をし、エッチングパーツ開発の可否を相談している。
できるとは言ったが今までに経験のない大きさであるし、具体的な組み上げ方を構想する中で、このスケールになると軒瓦や鬼瓦がかなり模型の完成度の鍵になる、という結論に達する。エッチングパーツ製造が可能だということがはっきりしたところで、模型の完成を確信し、提案に至ったことがわかる。
[今思えば、エッチングパーツの開発と、芯材のレーザーカットは今回の模型実現の必須条件であった。]
●12月16日
高島屋より正式発注が出たとの連絡。すぐさま熊本城総合事務所から図面を提供していただくよう高島屋さんよりお願いしてもらう。
(この期間、アーマーモデリングの姫路城廃墟とお客様よりご注文の広島城ジオラマ製作中。12月17日に姫路城を編集部へ発送している)
●12月22日
ウッディージョーの木製キットが到着。
●12月23日
天守の芯が組み上がる。
●12月25日
[まず木製模型用のエッチングパーツから開発をはじめてもらうことに。大晦日に石屋模型店さんより資料が届いたとの連絡。大小天守最上階、全ての窓の格子、鬼瓦、小天守入口門扉金具など]
年が変わり
【1月】
●2017年1月3日
天守の軒の出を調整している。
●1月10日
熊本城総合事務所より飯田丸五階櫓、宇土櫓の図面到着。やっと来た!
ところが…
!飯田丸五階櫓のCADデータの展開が出来ず困る!
●1月13日
ファセットの石原社長、全城会の坂根さんの協力で図面出力に成功!やった!
[石屋模型店さんに図面を送付、軒瓦、鬼瓦、六葉、隅木飾り瓦などの設計を始めてもらう]
●1月15日
飯田丸五階櫓の設計完了。レーザーカットをしてもらうため株式会社トンボさんにデータ送信
[レーザーカットパーツが届くまでの間、下見板など外壁を原寸図をもとに製作開始。]
●1月18日
熊本城総合事務所より、追加申請していた飯田丸五階櫓石垣図面、宇土櫓鬼瓦資料などが届く。
●1月26日
【2月】
[東京長期出張のため、製作は少しずつしか進まず。]
●2月17日
軒瓦のエッチングパーツが完成、東京に到着!
3月頭動けないので、ここでちょっと焦って頑張る。
3月6日の段階で
天守は進んでいませんし、宇土櫓は手付かずです。
石垣もできてない!!
本格的に動けるようになったのは3月13日以降。
納期まで
あと1ヶ月。切った。
つづく