さて今回は、飯田丸五階櫓の石垣の予定でしたが、前回、屋根瓦について書いていたので、その関連事項を先に書いておきます。
飯田丸五階櫓は一階部分が角が直角にならない不整形になっています。
その模式図。角度を大きめに誇張しています。
図面を見てみると
先ほどの模式図に、瓦の流れを大雑把に描いてみました。(平行ラインを引き損ねているところがあります。)
実際の模型。
また、宇土櫓では、続櫓の水平方向の歪みも模型化に当たっては大変です。
飯田丸五階櫓も、城内側に階段を含め複雑な段差がありますので、石垣と建物の合わせ面は初めから懸案で、模型設計に頭を捻りました。
そこで、城内側の地面ラインから芯材を立ち上げ、後で石垣部分を貼っていくやり方を取りました。
この方法だと、階段と壁面が合わさる部分なども綺麗にできますし、櫓台の高低や合わせ面の歪みに惑わされることなく製作が進められます。
続櫓の水平方向の歪みは、建物自体にまで及んでいます。
南西角の石落し。
歪んでますね。
模型でも。
のちの時代のきっちり整形になった城はちょっと物足りなく感じますね。