熊本城の五階櫓群 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

今日の宇土櫓
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今朝の宇土櫓
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今日の飯田丸五階櫓。
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模型の飯田丸五階櫓
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宇土櫓の軒瓦や鬼瓦を確認に来たのですが、雨で色合いが沈んでいて、しかも双眼鏡を忘れて来る大失態。
写真を高画質で撮って、コントラストを上げてみたりしても鮮明にならず。バカですねえ。
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城彩苑に立ち寄り、本丸御殿の模型。屋根瓦などは紙製のようですね。
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凸版印刷がつくった江戸期の熊本城のVRも上映されていました。これは撮影用のパネル。
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熊本城には築城時に6棟、明治の時点で5棟の「五階櫓」が存在し、いずれも他城の天守級の規模を誇りました。
私はいつか全ての五階櫓を模型化したいと前々から思っており、今回宇土櫓(平左衛門丸五階櫓)と飯田丸五階櫓の二棟が実現するので、残るは三棟です。


これは御裏五階櫓。櫓の脇の門をくぐり、石段を下りると小天守下長櫓と小天守下平櫓間の細い谷状の空間。最下部に石門があり、さらに階段を上ると小天守入口に至るという複雑さは熊本城の醍醐味です。
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台形平面で片寄った破風など、簡素ながら変化に富んでいて魅力的な櫓です。周辺の空間含め模型化したいですね。


最近マイブームなのが西竹ノ丸脇五階櫓。
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西竹之丸(飯田丸)と東竹ノ丸の中間に位置し、どこからも登ることのできない櫓台を残しています。その形状から独立櫓とも呼ばれます。
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じゃあどこから櫓にたどり着いたかというと
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このように櫓門の上部多聞が飯田丸から繋がっていたのです。
このCGはかなり細かく作り込んでありますが、古写真を見ると↓
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(この写真では東竹の丸五階櫓の表示になっています)
城内側の一重目の千鳥破風は、切妻の出窓状になっていたことが分かり、CGはちょっと惜しい気がしました。

もう一つの五階櫓は数奇屋丸五階櫓。
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五階櫓群の中では一番初めに破却されたので、古写真が大変少ないのですが、唯一残された古写真から最上階が凸形の特殊な形であったことが分かります。
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いつの日かこれら三棟の五階櫓は模型化するつもりです。いずれも熊本城の復元整備計画では木造復元の予定でしたから、地震で振り出し以前に戻った今、立体で見てみたいと強く思います。

このVRは屋根の質感など細かいところもよくできていますが、本丸御殿のくらがり御門前にある耕作櫓御門の複雑な屋根の形など、古写真にも写っていない部分の根拠が知りたいですね。
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今日熊本城に来たのは、最後の追い込み前に心も体も最高潮に疲れているので、浩然の気を養いに温泉で一泊…
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コンビニもない山奥でいったんリセットしてまた頑張ります!

次回は飯田丸五階櫓の石垣。
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石垣の図面も提供していただいたのでした。