活動期に入ったと言われるこの時代に生まれ合わせ、ついこの間はあの地震で熊本城が大きく傷ついたのを目にしました。
歴史を見ても繰り返し大地は鳴動してきました。江戸も京都も何度も揺れに襲われています。
それでも、こんにちまで残っている建物あり、そして人間はそのたびごとに災害を乗り越えてきました。
これからも何が起こるかわかりません。しかし、何が起こっても、必ずや乗り越えていくことができると信じています。
私は今週は東京におりまして、久しぶりに懐かしい本を読み返していました。
この本を読んでいたのは小学生の頃でした。
思い出すと、20年ほど前は、田舎の本屋でもお城の本が置いてあり、雑誌のようなものですら、その内容はかなり専門的で、本当に濃いものだったとつくづく思います。
最近はお城ブームと言われますが、出版される本はガイド的なものが多く、厚みも内容も薄い気がしています。
法隆寺を読んでいるのは、もちろん次に作る法隆寺五重塔のためですが、今週はインプットに時間を費やしています。最近アウトプットばかりで、なかなかこのようなゆっくりした時間が取れませんでした。
この間から未公開カットをアップしていますが、過去作品を改めて見直して、いろいろ考えていました。自分の作品を反芻するのも大事なインプットだと思います。
ここからは再掲載のものもありますが過去作品を。
興福寺五重塔。
私の一番好きな五重塔は間違いなく醍醐寺の五重塔なのですが、この興福寺の塔もかなり上位にきます。
京都といえばライトアップ。あれって美しいですか?
うわあ!とは思うけれどただそれだけ。美しくはない。こう思う私は変でしょうか。
こちらは私の安土城。
曲輪の形は現物に基づいているとはいえ、これもかなりデフォルメしているし、安土城は忠実なものを未だ作っていないのですね。
いつか取り組みますかね。とはいっても、安土城はあまりに幻すぎる上に、イメージが暴走している感がありますね。私なんかは秀吉の大坂城の方が明らかに安土城より壮麗だと言われているので、現実にはけっこうしょぼかったのではと思っています。八角形の円堂もあったのかいな。「八角」については別の解釈もできそうで、それはまた今度。
この作品は自然光は似合いませんね。初めから金地バックのイメージで作ったのでした。
これは明治期に今にも崩壊しそうなところまで荒れた古写真に着想を得た廃墟の姫路城。
この作品に関してはまた煮詰めていかねばなりません。
模型は単に実物を縮小したものではありません。
それだったらレーザーで測量したデータを3Dプリンターで出力したものはこの世で一番素晴らしい作品ということになってしまいます。
理想は、本物にはない魅力を出すこと。模型それ自体の魅力を出すこと。
もう1つの理想は、人の心を動かせるものが作れたら、と最近思うようになりました。
作った本人は充分心が動いているのですが、人の心を動かせるものを作るのは至難の技ですね。
あとは見飽きないものを…。もう1つの最近のテーマです。目標です。
「見飽きない」というのにもいろんなバリエーションがあるように思えて面白いのですけれどまたの機会に。