完成の域に達しました。
製作です。
内部に箱組みを作りました。
大きさは図面をもとに、実際の身舎と同じ寸法にしましたので、反対側の窓が見えても、本物と同じ見え方ということになります。
石垣の塗装です。
下地の上にかすれさせながら色をのせていきます。
名古屋城の石垣は特にカラフルなので、色々な質感の石を入れていきました。
埋まった溝を面相筆で描き起こします。
全体を落ち着かせてなじませました。重厚感を出したいので、実際より少し濃い目の色調に仕上げました。
細部にちょっとだけ手を入れます。
彫り直しをせずとも、塗装次第で石垣の雰囲気を出すことができます。キットの良さを塗装で引き出すことができれば嬉しいですね。
軒先に濃い目の色を入れて、軒のラインを引き締めました。
屋根の最終塗装。年季の入った銅瓦を表現してみました。
雨樋の製作。
名古屋城の特徴の一つがこの銅製の雨樋。名古屋城大天守は破風の数が異様に多く、22もの破風面があります。しかも超巨大天守ですので、雨が降ると雨水が谷に集まって、文字通り滝のように下層の屋根に流れ落ちることになります。そこで宝暦の修理の際にこの雨樋が取り付けられました。
昭和実測図を見ながら取り付けていきます。
ケースに入れて完成。
写真じゃ伝わらないのですが、思っていた以上の重量感が出ました。童友社の名古屋城は、造形がとてもよくできています。
名古屋城といえば金の鯱。焼失前の金鯱は、文政10年に、財政難から金の質を落として鯱を作り直したもので、輝きが鈍くなったといわれます。これを隠すために鳥から鯱を守るという口実で金網をつけた、という歴史があります。
焼失前まで、金鯱は金網に覆われていました。