豊臣大坂城天守模型(12)植栽など。あと一息 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

植栽まで来ました。
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ぐんと表情が出ました。
この度は復元模型仕様で、リアルさの追求ではなく、いわば立体図面のような感じで仕上げました。絵画的な美しさを求めてみました。

樹木の製作です。
童友社のデラックスシリーズに付属の松の木を使いました。そのまま使うとあまりリアルとは言えないので、通常のジオラマではほとんど使いませんが、幹の曲がり方がいかにも絵のようで、少し手を加えてやると、模型の世界観によってはとても重宝することに気づきました。
以前は捨てていましたが、今では大切に保管しています。

まず、幹を削って細くします。
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次に葉っぱのパーツを取り付けていきます。枝が左右に付いていて、そのまま組み立てると平面的な松になってしまうので、できるだけ色々な方向に振って、どの向きからも見れるよう、立体的にしていきます。
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次に塗装。パーツの成型色が緑なので、葉っぱだと思い込みがちですが、全部塗って枝にしてしまいます。
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これにコースターフなどで葉をつけていくと松になります。
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植栽はこのイメージ。穂積和夫さんのイラストレーションです。
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植栽が終わったところ。復元模型仕様なので、緑地も山里にしか表現せず、あとは地面のまま、石垣のラインをはっきり出しました。
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夏の陣図屏風には天守の脇に杉の木のような背の高い針葉樹が描かれます。
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これも再現しました。
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植栽はまだ変更があるかもしれません。
地面がスッキリときれいです。石垣の一部は修正中。
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水堀のシリコンの一次注水。石垣は水深の分だけ水の色をエアブラシでぼかし塗装しています
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その後波紋を入れました。ごく静かな水面です。
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細部の修正。
残っていた最上階の鳥衾の取り付け。右下のちっちゃいのが鳥衾のパーツです。息で簡単に吹き飛びます。
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跳ね高欄の隅の修正。この画像の拡大具合から小ささがお分かりいただけるかと。
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天守周り詳細。
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こんなサイズです。
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引き続き、細部の修正を進めます。

ところで、奥さんの安土城も少しずつ進んでいます。
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水性アクリル、エナメル、アクリルガッシュなど、初めから色々な塗料に挑戦しています。私が今までかかって探求してきた技術を全部教えてしまったので、ある意味恐怖です。
アクリルガッシュなんて暴れる塗料なのでかなりコツが要るのですがよくやっています。

最上階の入母屋を別のキットと入れ替えると雰囲気変わるよ、と言ったら早速実行しています。
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強敵現る。