完成といっても暫定で、建物が揃い、塗り残しがなく、植栽ができたという状態です。
新築という設定で、汚しは入れず、黒も半ツヤにしてみました。長さは22間あり、ほぼ本丸図の長さです。
水面のシリコンをもう一層厚くしました。まだ硬化中で波紋を入れねばなりません。
今回の総括としては、まず、決定的にエンジンがかかるのが遅く、製作時間が足りませんでした。
私はかなり構想に時間をかけます。頭の中でどの部分にどのキットを使うか、どのような範囲でどのような建物にするか、また全体のイメージまで描いてから製作に移ります。今回はホビーショーへの初出展ということもあり、変に力んでしまい、自分にかなりがんじがらめに制約を課しました。
自分に課した制約は、とにかく今の段階での技術を総動員すること。
具体的には、キットの切り貼りで屏風絵をミックスした完全オリジナルの天守をつくる。
水は透明シリコンで表現する。
この他にも、フジミと童友社の両方のキットをミックスする。できるだけどの部分にどのキットを使ったか分からなくする。樹木は自作する。庭石には本物の石を使わない、ドライブラシはしない、できる限り手描き塗装で表現する…
特に難しかったのが、瓦の幅を統一する、ということで、今回、屋根瓦は筋彫を入れた上での多色塗装にすることを初めに決めたので、この表現ができる屋根瓦の幅がかなり限られてきます。
以前、試作品で宮上案の天守を作ったのは、この屋根の表現がジョイジョイシリーズの屋根で可能かどうかを試すためでした。結果として満足のいく表現ができなかったので、ジョイジョイシリーズの屋根パーツは全て使えません。
以前、試作品で宮上案の天守を作ったのは、この屋根の表現がジョイジョイシリーズの屋根で可能かどうかを試すためでした。結果として満足のいく表現ができなかったので、ジョイジョイシリーズの屋根パーツは全て使えません。
しかも規定サイズ内で再現したい区域を入れるにはスケールは450~500分の1くらいにせねばなりません。
どのキットを使用して製作するかを決めるのにかなり時間がかかりました。
天守の屋根も、一時、妥協して瓦の幅の異なるパーツを使うことも考えていましたが、最終的には、全ての屋根の瓦の幅をほぼ揃えることができました。
ちなみに今回の使用キットは、
〈フジミ〉
小倉城×2、熊本城
〈童友社〉
デラックス姫路城、デラックス広島城、デラックス大坂城、スタンダード岐阜城、ジョイジョイ松本城、ジョイジョイ松江城、浅草寺
となっています。
まだ気になるところがありますが、ホビーショー前の製作時間は無くなってしまいました。
ホビーショー後にも、この作品には手を入れ続けようと思います。
5月14日(土)9:00~17:00 15日(日)9:00~16:00
〈会場〉ツインメッセ静岡
入場無料
全国城郭模型普及協会で展示しております。
期間中おりますので、どうぞご来場ください。