フジミ銅被膜名古屋城【明治初期再現】④難産しております | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

フジミのブロンズシリーズを使用した、明治初期の名古屋城を製作中です。

屋根の緑青が落ち着くまでに、ジオラマの製作に取り掛かっています。

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焼失前の名古屋城の実測図です。
名古屋城は一時皇室の離宮になりましたので、保存状態が大変よく、その後名古屋市に下賜されたのち、詳細な実測図が作られたことは、以前の記事で書きました。その全貌が名古屋城総合事務所から「昭和実測図閲覧サービス」として公開されています。上の画像がまさにそれです。

名古屋城の天守台は加藤清正がつくりました。技術を盗まれないように幕で囲って工事を進めたというのは有名な逸話です。
ご覧の通り、富士山のような末広がりの大変美しい稜線の石垣です。

キットを見てみますと
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ちょっとイメージが違います。
フジミのブロンズシリーズは石垣も銅被膜加工がされています。今回はジオラマにしますので、石垣に大規模な補修が必要なようです。
ベースはブロンズシリーズのものは使わず、通常のものにしました。

まず、ベースをカットして斜めに配置しました。
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小天守からの多聞櫓の部分は天守台よりせり出していますので、その部分もカットして延長します。

このキットは、クレオスの熊本城が出るまではお城のプラモデルの中で最大のものでした。スケールは1/300。石垣の質感が如実に出てくるサイズなので、石粉粘土で造形することにしました。
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裾野を広げました。このあとペーパーがけをして表面を整える…はずでした。

しかし乾燥させたらうまくベースに定着せず、浮いてきた箇所がありました。ボンドを流し込んで固着させることも考えましたが結局
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やり直しを決断。振り出しに戻る。

屋根の薬品処理といい、難産しております。寄り道でつくるキットじゃなかった気が。
急ぐ理由はありませんので、じっくり作ります。雨樋のスクラッチや、細かな部分の再現をしたいと思っていますので、気長につくることにしました。

現段階の仮組、下地塗装状態の天守画像を上げておきます。

古写真通りの窓の状態にした北西からの眺め。
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窓全開にした南東からの眺め。
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屋根の緑青が少しずつではありますが刻々と変化しておりまして様子を見て錆止め処理をする予定です。
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