興福寺五重塔リアル塗装② | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

フジミの超弩級プラモデル、興福寺五重塔の製作です。

今回は改造を加えずストレート組みなので、スムーズに行っておりますが、塗装に手間をかけています。

壁面の汚し(ウェザリング)。
尾垂木など、壁面から張り出している部分中心に、ドラブラシ、パステル、ウェザリングマスター総動員です。
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かなり強く汚していますが、深い軒の影になると、これでもほとんど目立ちません。
プレミアム姫路城の製作記事でも書きましたが、ドライブラシ、パステル、ウェザリングマスターは下の色を透過しますので、光の具合で様々な変化があります。今回はしっかり木部の色が出てきてくれます。
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プラスチックならではの細かい造形で、重量感抜群です。欲をいえば斗の面取りまでしてあれば更に完成度は高いのですが。

相輪の塗装。
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ダークグリーンの上に何色か少し湿り気味のドライブラシをしたのちスミ入れ。九輪がなぜか鏡餅みたいな形状ですがそのままにしています。

基壇の塗装。
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地塗りの上からエナメルのブラウンとブラックでウォッシング。仕上げはお粉をはたきました。写真は途中の段階です。


今回はジオラマも簡単につくります。興福寺周辺の奈良公園一帯は鹿ちゃんがたくさんいますので、HOゲージの鹿のフィギュアを取り寄せました。
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高い…しかし、できるだけヤフオクでの売り上げは模型業界に還元したいと常々思っていますので、できる限り正規ルートで素材は買い求めています。売れないことには新製品も出ませんし。模型業界(特に建築)もっと元気になれ!

ただ、この鹿ちゃん、外国人ですね。少し塗装して、日本人に近づけました。左が帰化した鹿ちゃん。
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塗装完了。鹿ちゃんも並べて記念撮影。
五重塔、木部は単色のように見えますが、かなり手間をかけて幾重にも塗り重ね複雑な色合いを出しております。五重塔初層の扉はまだ取り付けていません。
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屋根はパステルとウェザリングマスターで仕上げました。
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ジオラマの製作に入ります。台はウッディージョーの興福寺五重塔の飾り台を流用。格調高く、四方正面配置。少し右寄せにして、興福寺の境内の雰囲気を出します。東金堂の存在が感じられるか知らん。
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始めはこの額縁↓を使おうかと思ったのですが、少し小さかったので。ジオラマに使える絵画用の額縁はあまりありません。学生の頃、銀座の画廊の展示のアルバイトをしておりました。日展なんかの展示もしていたので、額縁は額縁にしか見えず、縦に使うものが平らに置いてあると、不自然というか滑稽です。ほとんどの額縁は絵画の画面に向かって縁が下がっていくものや、平らに置いた時に凹み溝になるような造形のものが多いので、台になりません。そうは言っても使えるものは無いかと日頃から画材店で探しています。やっとこのフレームを見つけましたが4,000円…スッキリして主張せずスタイリッシュなおかつ段々に高くなっている額はなかなか無いです。
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今回はカシュー漆を塗って少し高級にしてみました。
理想の台はお生花に使う薄板や水石や盆栽の台盤ですがそれだけでうん万円ですからねえ。
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