肥前名古屋城(11)石垣 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

取材の結果を踏まえて石垣の彫り込みをやっております。ちまちま。

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名護屋城の石垣は、前の記事でも書きましたが、突然加工石による石垣が出現したことで知られます。それでもまだまだ技術的には過渡期で、石垣の隅部分は算木積みにはなっていませんし、横のラインが揃ってアミダくじのラインのようになる「布目崩し」にはなっていません。
ただ、三の丸東面の一部には見事に横目地の通った石積みに成功している箇所もあり、名護屋城は豊臣政権の築城技術のまさに実験場だったともいわれます。(『天下人の城』)

石垣のペーパーがけと天端にプラ板を貼り込んで整形したのち、
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石を1つ1つ彫っていきます。石積みの雰囲気が目に焼き付いているうちに。彫ったところにスミ入れをする瞬間が気持ちいいです。
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今回は、かなり高さのある模型になっております。
全体に断面の囲いもつけましたから、横から見るとその高低差が一目瞭然です。
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懸案だった天守入り口も、取材の結果、どうにか方向性が見えましたので、この石垣彫りさえ終われば大きな山を越します。