食物別に見るネバリが存在する理由
以上、代表的なネバネバ食品について
特徴と作用を解説しました。
同じようにネバネバしていても、
食品によってそのネバネバのもとは
栄養素的分類が異なっています。
そして、報告されている機能性を見る限り、
すべてのネバネバ成分は消化されにくいために
胃腸を通り過ぎて身体を保護し、
恒常性を維持する作用は明らかです。
身体にとって良い食品成分であることは間違いないと思いますが
「元気になる」働きは特に強くないと思います。
次にそれぞれの食物について
ネバネバ成分が存在している理由を考えてみたいと思います。
私が納豆菌の研究をした際の観察では、
納豆のネバネバは納豆菌が充分に増殖して
環境が悪くなり始めた時点で増え始めます。
納豆菌は自分自身を悪い環境から守るためにネバネバを出していることが窺われました。
オクラをカットして水に浸しておきますと
大量のネバネバが出てきます。
実の中にはたくさんの種があります。
オクラのネバネバには種を守り発芽時に菌の感染を防いでいると思います。
ヤマイモをカットすると、
ネバネバがにじみ出てきてカット面を覆います。
イモ類はその一部をカットして、
タネイモとして植え付けます。
カット面には、抗菌物質が作られてカット面の腐敗を防ぎますが
ネバネバ成分は、その補助をするものと考えられるでしょう。
また、海藻類のネバネバは細胞間をつなぐ役割をしています。
陸上の植物にはこのような構造はあまり見られません。
これは塩分濃度の高い海中で生存するための仕組みだと思います。
海藻のネバネバもまた、生活環境から身を守るために存在している成分です。
次回最終回です。
オリジン生化学研究所
前田浩明