をたくもすなるお気持ち表明といふものを我もしてみむとてするなり。
(5700文字)
2021年1月5日、しんげきえくすて更新。
鷹富士茄子のソロ曲が登場。
茄子Pのみならずデレマス全体を席巻した感想はふたつ。
「ソロ曲おめでとう！」
「シンデレラマスター(CM)じゃないのか」
【シンデレラマスターじゃないの！？】
Twitterに「茄子」と入れると
茄子 CM
茄子さん CM
茄子 シンデレラマスター
みたいなサジェストしか出なかった(そういう時間があった)ので私は諦めて「シンデレラマスター」で検索して大勢のお気持ちを観測しにアマゾンの奥地へと向かいました。
なんでかって正直に言うと、この時点(公開直後)で私は「CMじゃないのか」という思いが95割って感じだったので、茄子Pのおめでとうの言葉は眩しすぎて直視できなかったからです。(担当じゃない人のおめでとうは素直に嬉しいと思えた。)
そんなわけで最初は同じ温度感の民族を探しに出たわけだったのですが、落ち着いたあとも自分のお気持ちの整理整頓のために他人のお気持ちを摂取して比較検討していました。
まずはその辺からお送りします。
「(茄子さんの)シンデレラマスターを諦めない」
それは今は表に出して言わなくていい。曲を貰っているのだから、それを蔑ろにして2曲目をよこせというのはこの曲を作った人に失礼。あとこれはよくある言っても仕方ない系のツッコミが含まれるけど、ソロ曲がまだだったりボイスがまだだったりする人が大勢居る前では思っても言うのは怖い。
前向きでいるのはいいけど、後ろから刺されないでね、って思った。
ソロ2曲目自体CM9弾までしか出ていないので、出るとして10弾組から先に出しなさいよの気持ちになる人は多いしワイトもそう思うし、時期が先になるという点が大きくてシンプルに望み薄。
そういうの全部置いといて言うならCMという肩書のついた曲は”まあ“欲しいかなとは思う。
「茄子さんですらシンデレラマスター貰えないのか……」
これが多かった。わかる限り全部茄子P以外がこう言う。
これを言ってるのは第7回総選挙をリアルタイムで経験した人だ思うけど、総合4位であることとか、そこに至るまでの「流れ」感ってやっぱり大きいんだなって思った。
これ続けて書かれていること多かったのが次の二つ。
「茄子さん8回以外ずっと圏内だったのに」
これについては私見があるので後の方に書きます。
「総選挙やる意味ないじゃん」
これはつまり「総選挙でボイスつけて」「シンデレラマスターでソロデビューを」という伝統的な流れに重きを置いている方だろう。端的に言えば、シンデレラマスターを総選挙の価値の大きなひとつとして見ている方々。今までの流れからすると異例(日菜子や柚もだが)なのでまあそうもなろうとは思った。
この辺のリアクションがたくさん見られた中で、整理していたお気持ちの段ボールをどんがらがっしゃーんと突き壊したのが次のリアクション。
「担当のCM出る夢が夢で終わった」
これはかなり刺さった。
「鷹富士茄子のソロ曲がどこから出たか」は茄子Pだけが気にする問題には留まらなかったことを知った。この反応をした人は誰が好きで誰にソロ曲が欲しいのかまでは気にしていないので知らないが、「総合4位のソロ曲1曲目がシンデレラマスターで出ない」という事実は「シンデレラマスター」への希望の光を完全に遮ってしまっていた。「総選挙する意味ない」という反応も含めて、少なくない数のPを「諦め」へと誘導してしまった。
茄子さんはみんなを幸せにしたいというアイドル。なのに、
曲そのものはさておき、そんな茄子さんのソロ曲がしんげきから出たという「事実」が、たくさんの不幸せを生み出してしまった。
「曲」があって「形式」に首を傾げているだけの我々と違って、この不幸せはわりと取り返しつかなそうだった。
このことを目の当たりにしたせいで喜べない気持ちがしっかり居座るようなってしまった。
鷹富士茄子は最後の希望だった。
悔しい。悔しいけどうしようもない。
運営との解釈違いを起こしてしまったわけだ。黙って目を瞑る・諦める・離れるしか手段がない。
【なぜシンデレラマスターで出なかったのか】
鷹富士茄子自身の話と、新アイドルによるテコ入れの話とある。
新アイドル7名の追加は、考えた人は考えた通りいわゆるテコ入れであろうし、夢見りあむの例なんかを見るに成功している部分が結構ある。
9周年配信で告知されたシンデレラマスター第14弾はまさにその新アイドル3人だった。シンデレラマスターは今まで大筋は総選挙で注目を集めたアイドルに与えられるものだったと解釈できるので、旧来の認識すればこの14弾の発表はかなり「テコ入れ」感が強かった。
(余談:お気持ち検索してて「ほたるみたいなサプボにCMあげたのに」というのを度々見かけたが、7回総選挙をリアルタイムで生きていればほたるが当時話題のアイドルであったことは多くの人が知るところであろうし、相対的評価としてボイス付与もシンデレラマスターも総選挙の経過・結果を受けての部分が大きいと思われるので、「旧来の認識」から大きく外れてはいないと感じている)
シンデレラマスターはリリースペースが遅く、年間で3属性1人ずつという感じで、それに対して総選挙上位でのボイス付与は毎年3〜5名いるため次のCM発表タイミングですぐくるとは限らない。
第13弾までの時点では、同じく総選挙上位でいうとクールは第6回4位の荒木比奈がまだソロ曲無しだったので、茄子さんについては「次は比奈としてまあ2年は待てるわ」という気持ちでいた。比奈がくれば本格的に、「よし次は茄子さんだな！」となる。
そんな感じでCMは言わば「順番待ち」の状態になっている。
と、思われてきた。
2020年11月の発表で第14弾がちとせ、あきら、凪と決まり、話が一変した。
できれば誰が来ても喜びたかったが、見た時は申し訳ないながらさすがに表情が強張った。
茄子さんについてはもうひとつ。
柚のソロ曲が12/22にしんげきで公開された。ちなみに柚は第6回5位。
しんげきえくすてでのソロ実装はどうやら3色1人ずつ計3人がユニットEDとともに収録される。区切り的には次のCDで法子とCoPa誰かだったところ、クリスマス合わせで柚が抜擢された。
すると残るはクール。来月は1月。おや…？
今回の14弾の発表と茄子さんのしんげきでのソロ曲公開から解釈したのは、「総 選挙結果によるCM」(の順番待ち)という“既得権益”がもはや消滅したということ。
アプリゲーム市場うんたらまで詳しく調べていないが、モバマスの展開縮小のこともあり、少なくとも胡座をかいていられる状況でないのは窺える。それ故のテコ入れであろうが、そのテコ入れの内容としてシンデレラマスターも既得権益に縛られることはなくなってしまったのだろう。
補強としてCMのドラマCDパートによるアイドルの掘り下げは、新アイドルで個別のエピソードが少ないことと整合するし、ボイス総選挙第2位で富田美優が声優をつとめる砂塚あきら・すでに直近の7thライブや24magicで一大ハイライトであったちとせ・凪を今ソロCDで出すのは商業的にめちゃくちゃ正しい。鉄は熱いうちに打てというやつ(CM出すペース上げれば解決するだろというツッコミは胸にしまっておきましょう)。
商業的に正しい以上、お気持ちはお気持ち程度のものにしかならん。
(余談:ここまで考えてCMのペースについては制作自体より採算面で年一に抑えないといけないのではないかなあという結論に私はなっている)
その上で(＝CMでないことに一応納得した上で)、茄子ソロの方に話を移すと、
・(柚同様)ゆかりある季節での公開
・直後にライブがあり、普通に考えたらそこで披露される
・順番の話では比奈や他のアニメ組より先
といった感じで、正直言って恵まれている要素しかない。
CD販売の形態としては抱き合わせ感が強くCMより格は落ちた感じになり、単純に新アイドルにライバルとして負けているのだと実感した時期もあったが、CMでないという事実以外はかなりご丁寧に整えられており、やはり悲観的になるのは傲慢さが残る。
鷹富士茄子自身の話。
鷹富士茄子は過去の総選挙で8回を除き圏内(TOP50)入りをしている。
この話を最初に書こうと思った時は「逆に言えば、ずっと圏内入りなのに4位になるまでボイスがついてないということは運営に推されていないのではないか」と考えることもあったけど、そうではなさそうな気持ちになったので、そうではなさそうとして書いておきます。余談でした。
「8回を除き」って部分なんですけど、これは茄子Pとして明確に回答がある…といってもまあデータとかがあるわけではないので感覚的なものという前提で見て欲しいですが。
「担当Pはアイドルに似る」ってあるじゃないですか、アレです。
第7回は特に、茄子Pでない色んな大勢のPからの支援票があった。
「春舞佳人」「星纏天女」「WFD」「MFT」あたりのユニット仲間のPから「声がついて欲しい」と託されたり、「流れ」を感じた同僚Pだったり、あとどれくらい影響したかはわからないけど、「#茄子みくじ」に参加してくれた人とか。とにかく広かった。
結果第7回で晴れて4位入賞、声が聴こえるようになった。
翌年第8回総選挙、知る茄子Pの多くは「恩返し」をしにいろんな支援票を投げた。つまり茄子P票が分散した。
鷹富士茄子はみんなに幸せになってほしくてそのためアイドルしているので、担当Pもそうありたいし、実際声ついて欲しいアイドルたくさんいるので、私自身めちゃくちゃ他の子に投票した。4割5割くらい割いたかもしれん。これ自体は自分の話なんですが、事実として第8回で圏外落ち、その後第9回で圏内復帰しているので、そういうPは少なくなかったんじゃないかと思っています。
8回でも続いて茄子さんに票を集中させる判断をするようなら、おそらく私は茄子さんの担当になる前に加蓮とか志希とか楓さんの担当になっていただろうし。
というのが、「8回を除いて」ずっと圏内、の分析。
この話が何に繋がるのかというと、実情がそうであったとしても、客観的には声がつくまでの一過性の人気に見えたかもしれないなあということ。すなわち、商業的な起用の判断に影響していたかもしれない。今更言ってもわからんし、個人的にはあの選択を後悔していないのでどうでもいいところですが。
【プロデューサーはなぜ、シンデレラマスターにこだわるのか】
いろんな意見を目にする。
「担当だけが描かれたジャケット」
「目指せ！シンデレラNo.1(ドラマCD)による掘り下げ」
「CM同期という横のつながり」
時が時なら「［CDデビュー］のカード」という話もあるのだろう。
今回こんな話を目にした。
「じゃあ、曲に合わせてアニメが作られたことは？」
確かにこれではCMとしんげきどちらにもそれぞれ利があるので、一概にどちらが上と決めづらい。実際曲があれば形式は気にしていない人も(多分)いる。
なぜシンデレラマスターにこだわるのかと聞かれると多くの人は先に挙げたことを話に出すことが多い。
では自分は？と考えると、案外そうでもなかった。もちろんあるに越したことはないけど、私がシンデレラマスターにこだわる理由はもっと概念的なところにあった。感覚として昔からあったけど、今回自問自答してはっきり答えが出た。「その子だけのCDだから」とかは形として多分認識しやすく他人に説明しやすい例示でしかなく、同じように概念のためにシンデレラマスターをもとめている人はそれなりにいるんじゃないかと思った。
私がシンデレラマスターにこだわる理由は、『名誉』。
総選挙で200名近くから選ばれたという名誉、それが物理的に後世に残るのが「シンデレラマスター」なのだろうと。茶化して言うなら物理報酬。
「もらえるジュエルは変わらんけど称号の枠が紫色になるから500位まで走る」とかと似ている。シンデレラマスターを求めることとソロ曲を求めることは、前者の実現に伴って後者も同時に実現しているというだけで、それぞれは別。
それこそ前の方に「旧来の認識」と書いたそれの本質的な中身だろうと思った。
私はデレアニからの新参なのでそれ以前の総選挙の話とか細かい話とかつっこまれても知らんとなるので「少なくとも私はそう」としておく。
自分がPになってからリアルタイムで追っているCMは10弾以降で、大半は総選挙結果や話題性と連動しており、この認識に違わない。(その前はあんまり詳しく知らないけど、故に自分の感覚に影響するわけがなく別に調べる必要がないので調べていません)
そして、実際に自分の担当アイドルが第4位という名誉を手にし、シンデレラマスターという「名誉が形になったもの」を求めて「順番待ち」をしていたけど、つい数日前に別の形で「初のソロ曲」がきた今、それはある種永久に叶わないものなった。こればっかりは感覚的なものだけど、将来「ソロ2曲目」でCMが出ても「待っただけ」にはならず、求めていた名誉が来たとは多分思えないだろうと思う。
これは多分「ここでの求めているシンデレラマスター」と「ソロ曲」とは紐付いていないけど、両者と「総選挙」は紐付いているからで、「ソロ曲」という物理報酬がしんげきで「消化」されてしまったなあという感覚があるからだと思う。
実際仮にこのあとすぐにCMが来たとしても、すくなからずずるいと思う人が出るだろうという余計な感情が邪魔すると思う。それに、それはみんなが幸せではないので、鷹富士茄子担当として求めるところではないな、と思う。
ここまで色々書いたけど、曲自体の良し悪しは度外視して、「シンデレラマスターでない」という形式面の事実についてのみ考えています。なんならまだ30秒しか聴けないのに悪かった、解釈違いだとは言えねえ。
ま、ライブでソロ曲披露されたらここまでの全部どーでもよくなってしまうかもしれないけどね！！！！！！！！！！！、！(台無し)
どーでもよくなってはいけないと思ったから、書き残しました。おしまい