Un poisson rouge -93ページ目

知りたい欲求。

物事を知りたいと思う根源的な欲求、
学ぶことで知見を広げて成長したいと思う欲求、

この沸き起こる欲求にどう折り合いを付けたら良いのだろう。

生きていると知りたいこと、知らなければならないと感じることがどんどん増えていく。

たとえば、私は今英語を勉強しているけれど、
英語という言語ひとつをとっても、その世界は果てしない。
私にとっては外国語だから当たり前なのであるけれど、
知らない表現が、沢山あるということを知る。知れば知る程、知らないことが次々出てくる。
場面によってどのような英語を使うべきかも違うし、
ビジネス英語のテキストに出てくる英語と、映画の台詞の英語と、たとえばYoutubeで見れるような、テレビ番組で俳優がインタビューに答えている英語、ニュースの英語、スラング、等、同じ英語と言っても別物であるようにすら感じる。更にたとえば米国内でも地方によって方言があるだろうし、英語という世界中で話されている言語であるが故の特徴として、各地で使用されている英語は多様性が生まれていることと思う。
また、口語と文語の違いも興味深い。文学表現を原語で理解するとなれば、文化的背景知識が必要となる。

英語に限らず、自分の母語である日本語だってきっとそう。
日本語に置き換えてみれば、分かりやすい。
深めれば深める程、きっと知らないことが、次々に出てくる。



「謎は深まるばかり」

この、よく耳にする台詞がぴったり、であると思う、生きる、ということは。


ひとつの道を歩いて歩いて歩いて、未知の世界にやっと突入する。
きっと、そうなんだろうな。



一方で、



英語を話しているときに、
相手の言っていることが分かった(また逆に自分の言っていることが伝わった)と思える瞬間は本当に嬉しい。それを一番感じるのは、ジョークっぽいこと、である。
「違い」は強調されやすいのが世の中の常なのかもしれない、けれど、そして、もちろん文化的背景の違いはあって、違い、はそれ自体が尊いものであると思うのだけれど、

同じ人間だなあ、と感じる瞬間、とても温かい気持ちになるんだ。

人間て、本当に面白いなあ、と思う。


時間はどんどん過ぎて行く。人生は、長くない、と感じる。

だから、精神的な感覚を研ぎすまして、
闇から光を見つけつづけていきたいと思う。

学ぶのだ。

現実をつくるもの。

ことばに気をつけよう、と思う。

思うだけではなくて、実行に移さなくては。
ことばに気を使うだけで、現実は変わってくるのではないか、と思う。

ことばはすなわち、思考である。

自分の考えることがことばとなり、自分の思考により発されたことば、そして行動によって現実が形作られていく。

だから、ことばが現実をつくるのだ、と思う。

ことばに気をつけよう。

現実は、自分の思考とことばで、作り出されているから。

生きて行く上での、訓練である。

映画『her/世界でひとつの彼女』

スパイク・ジョーンズ監督作品(上映中)の映画『her/世界でひとつの彼女』を観ました。
人工知能の女性と人間の男性の恋を描いた作品ですが、評判と、テーマが気になり、劇場に足を運びました。同監督作品の『マルコヴィッチの穴』を観たのがかなり昔過ぎて(もしかしたら全部きちんと観てないかもしれない・・・)その記憶は薄れてきているのですが、かなりユニークな作品で印象強かったことを覚えています。
最近で上映中の映画を観たのはドイツのシュタイデル社という出版社のドキュメンタリー『世界一美しい本を作る男~シュタイデルとの旅~』以来かも。。
今って映画館にわざわざ行かなくてもすぐにDVDになるし、という時代で実際需要は減っているのかもしれませんが、たまに映画館に行くとやっぱりどきどきする感じがあり、音と映像の迫力はテレビやパソコンの画面とは印象が全然違いますね。あの場独特の魔力があるように思います。

そう遠くない未来に実現しそうな、高度に発達した人工知能と人間との関係について考えさせられると同時に、そうであるがゆえに何よりも人間について考えさせられる、実はとても温かみのある人間臭い映画であったように思います。加えて、そこそこ席の埋まった暗い映画館内で、観ていて少し恥ずかしく思わず赤面してしまいそうな程(誰にも見えませんけれど笑)、甘くてセクシー。
映像も美しかったです。

人工知能の女性の声を演じているのはスカーレット・ヨハンソン。
彼女の少しかすれたハスキーヴォイスがセクシーなんですね。
声だけって人間の想像をかき立てる故に余計にセクシーさを感じさせるのかもしれません。

そして超個人的に、自分とスカーレット・ヨハンソンの年齢が2歳しか違わないという事実を後で知って愕然としたのでした。(余談)

人工知能に感情移入すると人間はどのようになるのであろう、人工知能は人間と同じように変化し、成長していくのであろうか、そして、感情を持つのだろうか、という必然的に沸き上がる疑問。あり得そうな遠くない未来を想像しながら、不思議な感覚に襲われつつ、生身の人間の人生は有限であって、そのために葛藤や孤独とともにある一度きりのそれの、毎日、毎時間、毎瞬をどのように生きるのか、ということについてまでも考えさせられる、かなり哲学的で魅力的な映画でした。