舞姫 (原案:松野幸彦氏「飛ぶ折鶴」、参考:前川淳氏の変形翼) | oridurukakurennbouのブログ

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「つなぎ折鶴(連鶴)」や、切り込みを入れた用紙の一部で鶴を折る「裁ち折り鶴」など、鶴をモチーフにした作品を主にしています。
ユニットやたまにコンプレックス系作品を折ることもあります。

か誰が教えて くれたのか
忘れたけれど 折鶴を
無邪気だったあの頃 
今は願いごと
折ってたたんで 裏がえし
まだおぼえてた 折鶴を
今あの人の胸に とばす夕暮れどき

(「折鶴」 歌:千葉紘子・小柳ルミ子、作詞:安井かずみ)

興味あったら検索して聴いてみてください

検索キーワード

【帯曲輪 千葉紘子 折鶴】

【アラカルトX 千葉紘子 折鶴】

 

折り鶴を飛ばす試みは、伏見康治・光枝夫妻共著の『折り紙の幾何学』や前川淳氏の「変形折鶴」がありますが、ネット画像で見かけた松野幸彦氏の「飛ぶ折鶴」が、いかにも紙飛行機のように滑空しそうでした。

 

「飛ぶ折鶴」の折り図は、2014年発行月刊折り紙463号に掲載されているとのことですが、動画(折り手:荒川千恵子さん)がupされているので添付させていただきます。

 

 

 

次の画像の右側は、ネットで見かけた松野幸彦氏の「飛ぶ折鶴」をにらみ折りしたもの

 

 

これを長方形の用紙で折ると翼面が大きくなって、飛距離が伸びるだろうと考えて、コピー用紙で折ったのが左側の初号機です。

飛ばすと、どちらも胴の部分から舞い降りる感じになりました。

 

この時は、鶴本体の羽は普通に折っていますが、この初号機がビギナーズラックでよくできて、きれいに飛んでいました。

ところが、折り順を考えながら二つ目、三つ目と折ってみると、コレがサッパリ飛びません。
羽の折目の微妙な違いなのか、初号機は他人にあげてしまったし、再現できないでいました。

そもそも正方形の用紙で折るオリジナルも、にらみ折りをしたきりで、折り順も考えなかったですが、コピー用紙でも主要な折目をつけた後は、尾を適当な角度で折り上げて、あまり目安も考えずに、普通に紙飛行機を折るように翼を折り下げていました。
初号機は用紙の裏側が羽の上に出ていて、羽もまとまってません。

 

 

その後、前川淳氏の案の後退翼にし、機首部分は普通の折り鶴の形でも充分飛んでいましたが、少しでも翼面が大きくなるよう、折り方の動画では折り下げられるぎりぎりの手前のところで折っています。

翼面を大きくした分、重心が前に移るように2回のかぶせ折りが必要になりました。

 

【追記】

機首が普通の折り鶴の形の場合、翼の折り下げ位置は尾の先に合わせます。

また、個人的な印象ですが、更に折り下げられるぎりぎりのところ(背中と翼の折筋の交点)でも折り、二段の折り筋でより安定して滑空するように感じています。


 

 

 

 

 

長い裳(スカート)を翻しながら天翔けるイメージで、「舞姫」と名付けますが、白い用紙で折る場合は、「ブリュンヒルト」と呼びたい気持ちもあります。

 

再コミック化、アニメ化されている『銀河英雄伝説』(田中芳樹 著)に登場する、優美なフォルムで白鳥にも喩えられる純白の戦艦です。

 

折り方の動画をupしましたので、ぜひ折って、飛ばしてみてください。

普通の紙飛行機のような力任せの飛ばし方では、うまく飛ばないし、同じように折っても、一つ一つ羽や機首の角度に微調整が必要ですが、それだけにきれいに飛んだ時の喜びも大きいです。