建物外観からわかる、住む人の◯◯ | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

京都の日本建築を
尋ねてみればわかることですが、
上流階級の人たちは、
住宅を手に入れるよりも、
庭を実現する方に関心が
むしろ高いのではないかと思える。

 



桂離宮は、最たる例で
回遊式庭園で歩みを進めることに、
景色が様変わりする様子を
堪能するための住宅建築。
庭が主役の住宅建築です。

これは脳科学の観点でみれば
当たり前の話であって、
室内空間で得られる
身体的感覚、視覚的よりも、
庭を歩ませたほうが、
より享楽的な脳への刺激を
与えることにつながります。



風も流れている。
木の葉のこすれる音もする。
内より外の方が
大変豊かであることを知っていた。
五感を豊かにして時を過ごしていた。



四季が豊かな、地球でも大変まれな
日本という風土に、
柱と梁の構造で、広く開口部を
実現可能な木造住宅は、

まずは庭という自然を設け、
そこに室内を接続させ、一体で考える。




翻って、たまに住宅団地をドライブすると、
新築で立派な住宅でも、
庭に砂利を敷いてあるだけの
裸で立っているようなのもまれに見ます。

これは住宅会社も全く
外部空間の提案していないし、
住む人も全く興味がなかったことの
掛け算で生まれてくる現象です。

木の3本でも植えてあれば、
勝手にもっといい感じに変化していくのに・・・。
こういった住宅を見ると残念でなりません。

人間それぞれ、庭や植栽に対する
関心度合いには 大きな差があるようです。
興味が無ければ調べることもないし、
イメージがわかない。

かつては、ベーシックな旦那さまの
教養と感覚であったはずなのに?

住宅の作り手も、
「外構は住宅会社の責任外。
住んでからオーナーさんの
好きなようにすること」と、
「外構別途」にするものだから、
砂利敷きの敷地でぽん立ちしている。

 



超ローコストの企画住宅であるならば、
「あー予算が無かったんだな」で
同情こそするが、

それなりのコストが掛かっていそうな
住宅の物件であると気には
「あーやられちゃったんだな」と、
営業マンのカモになった感はぬぐえない。

 外構で予算取られると
建物の契約にならないと
考える住宅営業マンが多いことも事実です。

さらに、ここ10年目くらいから、
アルミカーポートの実装率が
新潟界隈では高くなり、
木を植えるレベルで無くなって
しまったのがさらに痛いです。

「街並み」「景観」「佇まい」の
この言葉の意味を知る人は
今の世の中にどれほどいるのでしょうか?

 



住宅は外から見られて、
旦那様の教養が丸見えになってしまうのです。