2023年2月16日、SAREXの勉強会で、東京大田区の工務店、
創建舎さんの「社員大工活用」について勉強会に参加してました。
間が空きましたがレポートします。
「東京 工務店 大工」検索していただければ、創建舎が最上位表示になります。
内勤者7人に対して、社員大工が8人もいる。
40代と若い大工さんだが、社員大工キャリアが20年以上の大工が3人もいて、
入社1年程度の若い見習いの3人を教えながら育成している。
すべて自社の大工による責任施工を手がけている、都内ではかなり貴重な存在の工務店です。
「大工工務店」のメリットは3つ考えられます
その1 造作の水準が高いこと。
造作とは建具の枠などの造作ができるということで、
既製品ではなく製作した建具が使えるし、
障子の敷居と鴨居などのすっきりした住宅になる。
カウンターや造作、収納家具等の仕事も、コストを抑えながら、美しく家に備えることができます。
まぁ 社員化できてなくても、そのことは可能といえば可能だが、
社員として練度が上がってくれば、その造作は大きな武器になるし、
木を見て良材を吟味し、その特徴を生かして住宅に使うとか、
品質の安定にもつながるでしょう。
その2、家づくりにストーリーが生まれてきます。
昭和の家づくりを経験した人ならわかるでしょう。
住宅とは人間が汗をかき、頭を使いながら一生懸命作ってくれるものでした。
それが今では、お金だけ払えば、だれか知らない人が勝手に作ってくれるものという認識が一般化されてきている。
社員大工ならではの関係性があり、どんな人がどのようなことをして作ってているプロセスを見ることができる。じっくり担当大工と酒を飲み交わしながら、家づくりのこだわりなどの話をきいたりして思い出もできるでしょう。
木材の伐採の現場まで見に連れて行く工務店はよくありますけれど、社員大工ならではのこういった関係性構築があるといいですね。
その3 リノベーションリフォーム。家守りに期待できます。
多くの協力大工に発注しているスタイルだと、その会社の定期点検や、メンテナンス工事や床工事の対応など、新築現場が優先されて、なおざりになる可能性が高いです。
作ってから20年、30年経過して、大規模な営繕工事をしたり、実家のリノベーション工事を頼んだり。しっかり技能が蓄積された大工を社内に抱えている事は、後々の家守りに対して重要な事柄です。
とにもかくにもノミカンナが操れる本当の大工さんが絶滅危惧種に指定されるべきで、
今後、品質の良い木造住宅が作っていけるか、かなり危機感のある世の中です。
大工育成をして、工務店を守っていかなければならない。
私たちも3年ほど前から大工の育成を目的に、社員大工を3名雇用をすることになりました。創建舎さんのセミナーを通じて経営上のヒントを得てきました。