皆さんは食べるお米を買ってますか?
私は米を買ったことがありません。
実家から食べる米をかけてもらっているからです。
一説には日本人が食べる米の3割は無償で手に入れているという。
自分たちで作るか、親戚等から分けてもらっているか。
人間関係で施しを受ける。または物々交換などで手に入れることを
これを「評価経済」と言うそうです。
お米に関しては、3割が評価経済圏で回っている。
稼いだお金でお米を買うのが「貨幣経済」です。
日本の経済の立て付けは「資本主義」なので、
主役は貨幣経済ですが、
例えば、縄文時代あたりは全て評価経済だったのでしょう。
(写真:国上寺のツィターより転載) 良寛の庵、「五合庵」
新潟県には良寛和尚がおりました。
良寛はほぼ95%評価経済で生きていた。
身の回りの方々から施しを受けて生きていた。
良寛の書には神が宿ると、当時からも人気が高かったので、
欲しがる人が多くいた。良寛はたまにお酒が飲みたくなると、
さらっと書を書いて、売ったお金でお酒を買う。
貨幣経済との交わりは それぐらいだったようです。
現代の人間は、良寛和尚と、ビルゲイツまでの間のなかで生きています。
基本的には、貨幣経済における資金調達能力に応じて、住宅を手に入れる。
しかしながら、友達と一緒に壁を塗って仕上げたならば、それは評価経済のカテゴリー。
かつて、集落の住民が総出で「結い」によって、
裏山の木を切り倒し、みんなで製材をして、家を建てていたところもある。
この「民家」は、ほぼすべてが評価経済の住宅ということができるでしょう。
2つの経済圏の力の結果として、皆様の家ができている。
評価経済は関係性の中に成り立っているので、
貨幣経済に100%依存していない方が、
本質的な意味合いとしては、豊かです。
しかしながら、 なかなか 難しい。
二つの経済圏の家づくりの視点で、あれこれ考えるのも面白いでしょう。