⑩本当に快適な家を求めて まとめ | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

⑩ 本当に快適な家を求めて まとめ

温熱の医療面での効用と、自然素材の効用と。
住んでから、住む人のベネフィット【プラスの働き】の観点から連続でご説明しました。

住環境において、手に入れたいベネフィットはさまざまな事柄がありますが、お金のように定量化し、数値化できるものは比較が容易です。そしてわかりやすい。
しかし、今回触れなかった「愛着」であるとか、「癒し」であるとかは、主観的な情操であるから定量化は極めて困難です。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

温熱は物理の世界だから、解析が可能で定量化できる。
人間の健康と生き死には、人類最大のテーマなので、住環境と健康の因果関係は統計的な解析が進んでいて定量化が進んでいる分野です。

一方で自然素材は情操分野での効用が多いために数量化しにくい。
ただし、数値には表せないけれど、満足度に大きく貢献する。
そのように考えていただけるとよろしいかと思います。

最後に、社会学者のマズローの唱えた「欲求5段階説」を住環境の分野であてはめて締めくくりをいたします。

オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

マズローは、下位欲求が満たされることで、より上位の欲求を人間は満たそうとすると唱えました。

レベル1の「生理的欲求」
飯を食わなければ腹が減る。ずっと起きていて眠くてしょうがないのを耐えるのはつらい。
生命維持のための食事・睡眠・排泄等の本能的・根源的な欲求がレベル1。

「暑さ寒さをしのぎたい」というのは生命維持のための基本欲求である。
寒ければガタガタするし、暑ければボーっとなって何も手が付けられない。
そこまでのことを感じてはいなくても、身体反応として少なからぬダメージを食らっているというのが今までのお伝えしたとおりです。


レベル2の安全の欲求
経済的で健康な住まいを求める欲求もこの分野。
さらに耐震性もしっかりさせたいのもこの欲求です。

レベル3は、社会的欲求
「この年で家を持っていないのが恥ずかしい。」
「家を建てたら仲間を呼んでパーティでもしたいな。」 
そんな社会的な繋がり。連帯からの欲求です。

レベル4は自尊心
「xxxxハウスで建てたらかっこいいと思われるよな。」
人から尊敬されたいなどの欲求です。
それと「好きなデザインで自分の好きなようにやりたい。」というものもこの分野。
レベル3・4は設計デザインの分野のお話です。

家を建てようとする人は、基本欲求のレベル1・2は、当然満たされているものだと思いこんでいるから、レベル3・4に関心を振り向ける。
我々日本人は、高度に進化した文明人であることを前提にした意識がある。
生き物としての根源欲求部分よりも、より高度な欲求を満たそうとしているわけです。

ただ 本当に あなたの建てようとしている住宅は、
生き物の根源欲求を満たしますか?
断熱・耐震に満足のいく説明と、本当に間違いのない家の造りを確認できますか?

まだまだ、結露・換気不良によるカビ・ダニの生じる可能性の家がごまんとある。
デザインごっこをして、安ければ本当にそれでいいのですか?

有名な会社だからってところに重きがあって、ただ高いだけの住宅をつかまされたりしてませんかね。 (マズローの4段階だけ満たされる。バブル世代に多いパターン)


「住宅は一生で最大の買い物だから・・・。」
だいたいにおいて、そんな言葉が出てくる人ほど、まともに勉強しておりません。
(間取りと金額という可視可能なものだけに興味がある)


住んでから つるつる てろてろで 落ち着きも愛着も持てない家だと気づいてもしょうがありません。手遅れです。

よく学び・よく目を養って
ちゃんとまともな家を手に入れようと動いてください。
日本中の読者に お願いいたします。

10回連載終了です。みなさまご愛読ありがとうございました。