京セラソーラーさんに聞く、雪国での屋根設計Q&A | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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京セラソーラーさんに聞く、雪国でのQ&A

ソーラー発電の具体的な情報を、京セラソーラーFCの佐藤さんから教えてもらいました。


設置角度について:

相模 「一番望ましい角度というのが真南の30度と言われてますけど、30度というのは5.5寸勾配で急すぎて、とても採用する気にはなりませんよね。とんがり屋根ですよね。」

佐藤さん (以下佐藤で表記)
「新潟市の場合はご存知のように冬の日射が少なく夏は豊富にあるわけです。冬を捨てて夏を最大化すると、年間で一番多く発電するようになります。その角度は22度とされますね。」

相模「22度というと・・・・だいたい4寸勾配! 新潟市での普通の屋根勾配でいいわけなんですね。」


屋根の選定:

相模「架台の設置に向いた屋根の仕上げというのはありますか?」

佐藤「理想的なのは板金であれば横葺き。瓦は平瓦とかでも大丈夫です。 板金屋根で縦葺きだとハゼの部分が邪魔で垂木に停められない。だから小屋裏から垂木に受け材を抱かせないとならないから面倒になります。」

相模「なるほど~。防風の意味でも屋根垂木まで釘で固定させるのですよね。雨漏りは大丈夫ですか?」
佐藤「例えば瓦の場合は瓦に穴をあけるというわけではありません。一度めくりあげて金具を下地に固定してからまた瓦を被せる。板金もしかりで一次防水層が働いた状態で雨漏りは安心です。」
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保障について:

相模「とはいいつつ、保証はしてくれるの?」

佐藤「雨漏りというのはもちろん発生したら大問題だし、実際に不良品でパネル自体の出力が出ていなかったとかあったらまた問題です。

相模「ちかごろ、外国メーカーの製品で安くやりますよとか飛び込みに来るけど・・。」

佐藤「結局は、そうした何かあったらの時の保証ですよね、大事なのは。私どもの場合は、FC会社の保証じゃなくて、京セラソーラー本体の長期保証が10年つきますから、オーガニックスタジオ新潟さんやオーナー様にもノーリスクなんですよ。」


降雪に関して:

相模「一番、設置に対して気がかりなのは、新潟には雪が降ることなんですよ。ソーラー乗っけたら滑りやすいから落ちてきますよね。 普通、新潟の屋根にはL型アングルで雪止めしますけど、滑ってきてアングルの負担がかかって雪止めがはずれますよね。」

佐藤「状況にもよりますけど落雪させるという会社も多くありますね。 ソーラーに積もったままだと当然発電しませんから落としたほうが効率がいいです。」

相模「そりゃそうだがなぁ。」

そこで今年の冬の状況を思い出した。
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事務所の裏に新築された積水ハウスのアパート。ここにはシャープの屋根一体型ソーラーパネルが4.5KW搭載されている。 ここには雪止めがされていない。
大手プレハブはソーラー搭載ではフロントランナー。落雪させてOKという判断だろう。

寄棟だから、玄関側正面と駐車場側側面にも落雪がある。
駐車場は折半屋根の1m耐雪というカーポートがあって、そこに落雪している情景を思い出した。
すべりがいいから10cmくらい雪が積もるとするするとその都度落雪する。
溜まってドスンと落雪する感じではない。

折半屋根に落雪しても衝撃で損傷していない。 少量が断続的に落下するからだろう。
結論的には、ソーラーを搭載する場合は、雪止めを省くのが原則で、玄関の上の部分だけに二重のアングルでしっかり雪止めして落とさせない。というのがよろしいようです。

となると南面に落雪させても大丈夫な充分な空きスペースがあることが条件になる。
これが一番ハードルが高いのではないかと思われます。
それなりに敷地にゆとりが必要ということですね。

おまけ:
京セラソーラーは1次取扱店をFC化 (フランチャイズ)しております。
新潟では新潟中央店が、サンウッドビーピーという 兄貴分の鈴木社長の建材商社が加盟しております。
会うたび「ソーラー載せてよ~。」とトップセールスを掛けられます。

そんな新潟中央店が、4月度の販売実績で日本一になったとのこと。
新潟でのソーラー搭載は少なくはないという変化でしょう。
つづく・・・・