5月17日、食とみどり、水を守る徳島県民会議の第29回総会が徳島市内で開催された。総会には構成組織の組合員ら約50人が参加した。総会議長には徳島市農協労組の佐藤宏樹さんが選出され議事を進行した。県民会議の庄野議長はあいさつで加計、森友学園問題など混迷する政局を批判した上で、アジア・アフリカ支援米田植えやフードバンク活動など、食とみどりの活動を通じて共生の社会を築いていきたいと述べた。
来賓あいさつでは徳島人権・平和運動センターの岩生議長が「安倍政権は食の安全、農林水産業の再生を認識しなければならない」と述べTPP11、日米FTA、日欧EPAなど自由貿易協定による農産物や食品添加物の緩和が進んでいる状況に危機感を訴えた。
議事では上枝事務局長より2017年度活動報告および会計報告、2018年度活動方針、予算案に関する提案が行われ、食料・農業政策、食の安全に向けた取り組み、森林・水を中心とする環境を守る取り組み、組織と財政の強化、広報活動の取り組みが運動課題として提起された。
また、役員改選では上枝事務局長の人事異動に伴い、新事務局長に小原里史さん(全農林)が就任した。

総会終了後には学習会が行われ、徳島森林管理署の多田弘之署長より「森林・林業・木材産業の現状と課題」について講演を受けた。多田署長は「日本における森林面積は国土面積の3分の2で、山に木があることによって様々な生物、植物、環境等が育まれ、国民生活、経済活動にも寄与しているが、森林を育てるには多くの手間と時間が必要で課題は多い」と述べた上で現状と対策を説明した。農業は単年度収支だが林業は費用の回収に50年から60年もかかる。ニホンジカの被害も深刻で78000ヘクタールの森林被害のうちその多くがニホンジカによるという。林業経営も小規模零細化、高齢化が進んでいる。木材需要もピーク時(1973年)には1億1,758万㎥あったが、住宅着工数の減少や外材使用等の影響により2008年には7,797万㎥まで減少している。多田署長は「木材住宅は高くない。国産材を使って家を建ててほしい」と呼びかけた。そして、「国産材自給率を50%に引き上げていく。そのためには木造住宅をシンボリック的に見せていく必要がある」と述べた。現在、国で初めてのCLT(Cross Laminated Timberの略称で、ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料)を本格活用した庁舎整備として高知県嶺北森林管理署新庁舎の建設が進められている。また、増加するバイオマス発電所や2024年から導入予定の森林環境税(年間1,000円/一人 9:1で市町村と県に譲与)、森林環境譲与税等についても説明があり森林・林業・木材の活性化に向けた方針が語られた。








