不登校に関するニュースをみて思ったこと | 沖田音楽院教室ブログ

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子どもたちが教えてくれるもの

今日、こんなニュースを見つけました。
文科省、不登校高校生に遠隔授業 単位の半数近くを自宅で取得可能
https://www.47news.jp/9765955.html

カンタンに言うと
不登校の高校生の為にオンライン授業を設け、
卒業に必要な単位の半分が取得できるようになる。

とのこと。

僕は今、1年くらいフリースクールで
ボランティアをしているので
大変興味があるニュースでした。

いろいろと考えたいこともあるので
備忘録的に記したいと思います。

一番のポイントは
「その子の為になるのかどうか?」
ではないかなと思う。

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不登校といっても理由は様々で、
いじめや長期入院といったものもあるし、
夜中までゲームしてて昼夜逆転とか、
だりぃ、めんどくさい…といったものもある。

前者なら救済してもいいけど
後者は自業自得でしょ?
という考えがあっても、
しかるべきだと思う。


でも実際には前者と後者を
分けることは出来ないと思う。
夜中までゲームは現実逃避の現れ
ということは多々ある。

心にダメージを負っているのか?
それとも怠けているのか?
これを第三者が見極めるのは
不可能だろう。

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高校卒業の条件とは何だろうか?
登校することも条件に含まれるのだろうか?

学校のそもそもの役割は
社会に通用する人材の育成だと思う。

その観点からいえば
毎日定められた時刻に学校に着く。
というのは会社に入ってから必要なスキルだともいえる。

でも、在宅ワークの会社もあり、
働くということに出社するというのが
今後も含まれるとは限らない。

とすれば、学校において
「登校する」というのの重要性は
高いものなのだろうか?

しかしながら、
登校はそれほど重要ではない…とすると
高校と塾の違いってなあに?ってことになる。

高校なんて行かずに学力は塾(オンライン塾も含め)
で培えばいいじゃんってこと?

果たしてそれは教育といえるのだろうか?
義務教育じゃないんだからOK?
それとも16歳~18歳はまだまだ子どもだから
人格形成を養う場(=学校)が必要?


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そもそも、そのオンライン授業というのは
どうやってやるのだろうか?
教師が個別にズームとかでやるの?
それとも実際の授業を後ろから撮るの?

前者の場合は教員の負担、人員の確保、
設備を整えなきゃ(金はどこから?)
とかハードの面で問題は山積みだ。

後者の場合は、
じゃあそれこそ、「寝坊したからオンラインで」とか
「寒いから面倒くさい、オンラインで」とか
なりかねない。
そしてそれこそ塾と学校の区別がつかなくなる。

単に学力を付けるだけが学校の役割ではないハズ


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とまぁいろいろと思うところはあるけれど、
僕自身の今の想いとしては

「高校というものを考える
キッカケになってくれればいいな」

って感じ。
もちろん従来の高校が主流でいいし、
基本的にはみんなそこに通えばいい。

でもそれ以外の選択肢もあって良いと思うし、
それが通信制高校や夜間高校なのかもしれないけれど
現状その2校が普通の高校の代役を担っているとは言い難いと思う。

社会にでて(学歴を)問われるのは
どこの大学を出ましたか?
ということ。

大学進学率が高い昨今、
高校を出たかどうかはますます
どうでもいい事になっていくだろう。

大学入試で問われるのは
18歳のあなたの偏差値は?
というこの一点。

であれば、苦しみながら高校に行くよりも
塾などで知識を詰め込むのもアリだと思う。

いじめなどで命を落とすよりは
ず~~~とマシ。


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もちろんだからといって、
学力さえあればそれで良いのか?
というと、「そうでは無い」
これもハッキリと言えること。

社会にでて必要なのは
知識や学歴よりも
コミュニケーション能力だったりする。

それを塾で学ぶのは
難しいだろう。
そもそも塾はそういう機関ではないし。


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このニュースが
高校とは何のために行くところなのか?
そういうことを考える機会に
繋がってくれたらと思う。


そして何よりも不登校児の中には

「みんなが行っている学校に行けない自分は
生きててはダメな存在なのではないか?」」

と思い詰めている子もいる。

そういった子の助けになるような
運用になってくれればと思う。