前回(ダメ出しの前にすべきこと)の続きのような記事です。
前回は「ダメ出しではなく、褒めることに意識を持っていきましょう」
というのがメインメッセージでした。
とはいっても、
子どもの出来ていないところというのは目につきやすいですし、
目にしてしまうと指摘したくなります。
このパワーは強力です。
それに流されない為に、
どうすればいいか私が留意していることです。
◾️褒めポイント
私がレッスン時に使っているノート(沖田音楽院流ノート術)には、
このようなことが書いてあります。
褒めポイントとは、
その子の良いところであり、
伸ばしてあげたいところです。
◾️その子の良いところを事前に意識しておく
レッスン中はこのノートが目の前に広がっています。
要するに、
この子の何が良いところなのか何を伸ばしたいのか、
というのを“事前に”意識しておくのです。
ダメ出ししたいパワーというのは
強力だと冒頭で記しました。
ダメ出しパワーは至らない点が見えた時点で
発動します。
しかし褒めポイントは意識しないと
発動しません。
優れた点は出来て当然といわんばかりに
意識の隅に追いやられて、
欠点を是正することに躍起になってしまいます。
なので、
優れた点というのを常に意識できるように
しておくことが大切です。
そしてそれは視覚的でなければなりません。
これぐらいやって初めて、
ダメ出しすることで人は伸びるという悪しき呪縛から
抜け出すことができます。
◾️長所を伝え伸ばすことで自信が育まれる
人が成長するのは
短所の是正からではありません。
長所を伸ばすことによって
人は成長します。
そもそも大きな長所を持っている人は
同時に大きな短所を持っています。
大人として子どもたちにすべきことは、
どういう良い点を持っているか伝えること、
そしてそれを伸ばしてあげることです。
長所を意識すれば子どもは変わります。
長所の意識がその子の自信につながり、
自分の課題に自主的に取り組めるようになります。
◾️ダメ出しは怒り、褒めポイントは笑顔
ダメ出しは操作で
褒めポイントは共有です。
ダメ出しは上から目線で、
褒めポイントは同じ目線です。
ダメ出しは怒りで、
褒めポイントは笑顔です。
しかし、
ダメ出しの弊害は理解できても、
いざそれを控えようと思っても、
なかなか実践できるものではありません。
今の親世代がそもそも否定教育で育ってきたわけですし。
そのダメ出し教育から脱却する術は
その子の良い点、伸ばしたい点を
視覚的に見えるようにして、
常に意識してその子と対峙することかと思います。