泥まみれになりながら
なんとか軽トラを引き出したけど
もう正直面接なんてどうでもいいやと思い
出直してくる事を告げようとしたら
「すんませーん これ洗濯代です」
と言っておばさんが千円を差し出してきた
実際クリーニング代としては足らないが
替えのシャツも積んであったし
一応おばさんの誠意を感じ
気を取り直して
<あのすみませーん今どちらに向ってるんですか?>
と聞いてみたら
「うちさ向かうとこなんです」
<あ じゃ 自宅に娘さんがお待ちしてるんですね?>
「そうです 史子はうちで待ってますぅ」
<あ わかりました じゃついていきますから>
再び軽トラの後についていき
10分位で高台にある自宅に到着した
いよいよ主役の登場で胸がドキドキしていたが
なんとなく展開的にいやな予感もしていた
つづく