3月のハロウィン・ナイト | 重金属備忘録

重金属備忘録

日々のいろんなことを忘れないように!片言隻句の積み重ね&大いなる独り言☆

 

今日は、現在の編成のHELLOWEENにマイケル・キスクとカイ・ハンセンが加わってのPUMPKINS UNITED@お台場はZepp Divercity公演、日本ツアーのついにファイナルです。

 

会場及びその周辺は、以前に東京カランコロンで来た以来かなと思いますが、そうでないかもしれません。

 

それはそれとしてそれとなく、そっと思い出しておくことにします。

 

今年の年明けから、ARCH ENEMYやらEPICAやら何らやと、個人的に注目しているバンドの来日がだいぶ続いていて、その中でもPUMPKINS UNITEDを選んだカタチになりました。

 

パワー・メタルの総本山というか、HELLOWEENとSTRATOVARIUSがパワーメタル界の双璧を成しているように思いますが、特にHELLOWEENをおしなべて聴いていると、Raphaelが影響を受けていると思われる箇所が見受けられ、それもあってバンドの動向にはいつも気にかけています。

 

あとは、アンディ・デリスの着こなしは、いつも参考のひとつにしています。

 

最近では、より活動が充実しているように見えるHELLOWEEN自体の魅力もさることながら、今回ではバンドの初期に在籍していた二人が加わっての特別な編成とあって、この限られた機会を逃さない手はないというわけです。

 

マイケル・キスクやカイ・ハンセンがいた頃というのは、私のリアルタイムでは知るところではないのですが、大まかに言っても(特に)マイケル・キスクがHR/HMの世界に戻ってくるまで、そして、次第にHELLOWEENに近づいて合流していくのには長い時間がかかっていて、それでもこうしてまた同じステージに立っているというのは、感慨深いものだなと思います。

 

それがあったから、行くことを決めた最終的なひと押しというのはあります。

 

これが年来のファンであれば、感涙に堪えないところであるのは、言わずもがなというところではないでしょうか。

 

 

影の立役者というか、知っている人は多いので、大いに讃えたいものですが、EDGUYやAVANTASIAでお馴染みのトビアス・サメットが、マイケル・キスクを"その気にさせた"一人であるのは疑いようのないところです。

 

それが、ソロやPLACE VENDOMEなどを経てUNISONICの結成にもつながっていくのですが、マイケル・キスクがその気になるのももちろん大切なことですが、周囲の人の熱意や後押しがなければ、戻ってきてもらうように働きかけることはなかったのではないでしょうか。

 

それだけ、マイケル・キスクが実力の高さと人柄の良さみたいなのが合わさって、ファンや関係者にとって重要な人物であると思われているのは、ミュージシャン冥利に尽きるというか、"(親しみを込めて)キスケ"冥利に尽きるということころです。

 

カイ・ハンセンにおいては、詳しいところはどうなのかは調べてはいませんが、GAMMA RAYやUNISONICの活動がここにつながっているという点では、マイケル・キスクとそう事情は異なっていないような気がします。

 

それもまた、結果的に全部"アーライ(ALL RIGHT)!"なのでしょう。

 

何事も、スムースにコトが進むのであれば、それに越したことはないわけですが、長い時間をかけてようやくたどり着くというのも、それなりに生きているとその意味の深さもわかってくるものです。

 

むしろ、ひと足飛びになっていないだけに、その過程もまたドラマティックに思うので、感慨もひとしおということなのかもしれません。

 

取り巻く状況もそうですし、人の気持ちも少しずつ氷解するように動いていくものですから、"時間が経たないとわからない"ことは思いのほか、世の中には多いのかなと思います。

 

それをもって、人生の醍醐味と言えるのかもしれませんが、ひとくくりにしないようにして、ひとつひとつの過程を大切にしていきたいものですね。

 

この日本ツアーに関しては、すでにその感動の声やレポートが出ていて、あまり目にしないようにと思いながら、それでも漏れ出るようにして見てしまっているので、ここは一旦シャットアウトして、自分の目で見て&耳で聴いてと、自分の体験として味わいたいなと思うところです。

 

 

いろいろ感懐を抱きながら、目指すはお台場というところで、会場付近に着いたのが15:30過ぎくらい、グッズの先行販売が16:00からということなので、ちょうど良い感じです。

 

何となくはじまる2時間前と思っていましたが、開場か開演かをあまり把握していなくて、これは開場(18:00)を起点にするのが正しかったということです。

 

開演から遡って鑑みてみれば、こちらの方が都合が良いわけで、それは当然だよなと思いながら列に並んだところで、整列担当のスタッフが連絡を取り合うに、この時点で約200名ということらしい。

 

それくらいの人数であれば、並ぶにしてもすぐに列は動くでしょうから、気にならないで済みました。

 

会場自体は2,500人収容のキャパシティなので、平日の夜ということを考えてもこの10倍くらいは駆けつけるとなれば、結構な人数の多さになりますね。

 

少し余談というか、自分がしっかり覚えておくためなのですが、会場の名前がZepp系列の「ダイバーシティ(Diver City)」ということで、"多様性"を表す「Diver"s"ity」とは、"c"か"s"かで綴りが異なっています。

 

あくまで、お台場にあるのは「ダイバ(台場)+シティー(都市)」という語呂合わせなので、多少ややこしいところですが違いを把握しておきたいところです。

 

会場の周辺では、少し靄がかかったような雰囲気でしたが、桜およびチューリップがキレイに咲いていました。

 

そして、グッズのうち、(例のごとく)Tシャツを狙っていたのですが、いくつかデザインのある中で、どうにもひとつに絞って決めるのに直前まで決めかねていて、自分の中で二転三転して無事に手に入れることができました。

 

今回のように、いくつかあるうちのひとつを選ぶというのは、なかなか至難の業かもしれません。

 

基本的には事前に何となく考えておいて、最終的には直観で決めるスタイルが、功を奏したのかは定かではありませんが、結果として無事に着地したということにしておきましょう。

 

 

グッズの先行販売のあとは、開場までのしばらくをダイバーシティ内の各フロアを見回って過ごしていました。

 

春先に羽織るのに見合う良いのが何かあれば良いなと思って、満遍なく見ていましたが、この"何か良いのがあれば"というのが曲者で、自分にとっての目当てのものがまったく明確でない状態なので、当然のごとく、見てはいるけれど手に入れるまでには至らないわけです。

 

それも目論みの内ですし、今後の参考にはなったので、それで良しとしておきましょう。

 

そして、開場から開演まで、やはり人の多さが目立ってきたので、ドリンク交換やらトイレやらを早めに済ませて、フロア内で待機していました。

 

1階スタンディングの、前からも左右からもほぼ真ん中というあたりで、意外と見やすい位置を確保できたように思います。

 

 

いよいよ開演となっての後は、見どころ・聴きどころが満載で、約3時間の長いステージでしたが、その長さをあまり感じないほどでした。

 

映像を全体を通して効果的に使用しながら、新旧織り交ぜたセットリストで、楽曲を熟知していない身としても、これはひとつのオール・タイム・ベストではないかなと思いました。

 

また、演奏やパフォーマンスにおいて、主な担当パートを考えると、ツイン・ボーカル、トリプル・ギター態勢だと思っていましたが、カイ・ハンセンがボーカルも取ることもあって、実際はトリプル・ボーカル態勢でした。

 

こういう器用な人がいると、ボーカル(およびコーラス)もギター・ワークも、目まぐるしく入れ替わることもできるので、これは見るものを飽きさせない、ひとつの工夫であると言えるでしょう。

 

SIAM SHADEにおけるKAZUMAさん的な立ち位置と見ると、ストンと腑に落ちる感じがします。

 

以前、カイ・ハンセンがヒョウ柄のストールを身につけていたようにも思うので、このあたりも共通しているでしょう。

 

また、アンディ・デリスを筆頭に、元よりショーマンシップ溢れるメンバーですから、7人が同時にステージに立って、ショーを繰り広げるさまは、あちらこちらで目に焼き付けたいシーンの連続でした。

 

中盤の、ダニ・ルブレのドラム・ソロのパートでは、オリジナル・メンバーであるインゴ・シュヴィヒテンバーグ(R.I.P.)も映像でフューチャーしていて、バンドのはじまりを支えた人を讃えているのが印象的でした。

 

これは、そこにいないという寂しさ混じる意味合いで、Raphaelで華月くんの音を流しながら、その姿は映像で表したのに近い演出と言えるでしょう。

 

あと、バンドの歴史において途中で参加していたローランド・グラポウやウリ・カッシュにも言及があるか!?と思いきや、それはなくて、あくまでバンドの創設者および現在のメンバーで盛り上がるという趣旨のようです。

 

これがDREAM THEATERだったら、デレク・シェレニアンがちょっと忘れられてしまうということになるような様子で、当事者であるローランド・グラポウやウリ・カッシュは、本当のところどう思っているのかは、余人の知るところではない気がします。

 

オファーがあったのかどうか、それに対してどう反応したのか、それがあっての「今」なので、無用な詮索はとめておきましょう。

 

そして、浴びるように各楽曲を聴いていくうちに、パワーメタルの何たるかを知るような心地になってきました。

 

どの年代のどの楽曲も、HELLOWEENの長い歴史を物語っているのですが、特に、初期の『KEEPER OF THE SEVEN KEYS』期の楽曲が、マイケル・キスクが歌って、カイ・ハンセンがギターを弾いているのを観ると、リアルタイムで知っている人にとっては、青春のいちページが今ここに蘇っているという感覚を持つのかもしれません。

 

それが、10代〜20代に聴いているようであれば、長い時間を経て、ようやくこういうことが目の前で実際に起こっているというのは、相当に感動するようなことだなと思います。

 

歌詞の内容が詳しくはわからないのですが、この「SEVEN=7」が、ステージに立っている7人と符合するのであれば、楽曲の世界観とリアルな世界とが行き来するようなカタチで、夢うつつというか、リアルなファンタジーだなと思ったこともここに加えておきましょう。

 

最後の最後まで見せ場が多くて、満足のまま終演を迎えました。

 

 

総じて、ご機嫌なエネルギーを"アーライ(ALL RIGHT)!"な感じで大いに得た気分で、こういう高揚感を大切して今後であったり、次の展開だったりに活かしていきたいところです。

 

ライブの途中でも思いましたが、「7人」というのがいろいろな意味において良いなと思ったので、これを契機に映画「七人の侍」を観ておこうと思います。

 

内田樹さんのブログでも、この映画について言及し分析しているものがあるので、それもまた参照しながら、実際に行動にも取り入れていけるように考察を深めていきたいところです。

 

それについてはまたどこかで、まとめて書き出していけたら良いですが、断片的になるかもしれないので、その時次第ということで受け止めてもらえたら幸いです。

 

そして、今はこの余韻を楽しみながら、他の人の感想も見て日本ツアーの様子を振り返ってみるのも楽しそうです。

 

今回は、公演の数もそうですし、会場の規模も結構大きいので、その反響と言いますか、レポートを上げている人は随分多くいるように思います。

 

知る人ぞ知るというのも、大いに(マニア的に)心くすぐられるものですが、こうして多くの人を巻き込んでいるのも良いと思うので、活動の規模がある程度大きくなるのを目指すべきだなと思いました。

 

今後も、何事も万事オーケーとあれば、カイ・ハンセンの"アーライ(ALL RIGHT)!"を多く使っていきたいものですね☆