ハイブリッド | サクのアニマルフリーク~元飼育係の動物園・水族館紀行~

サクのアニマルフリーク~元飼育係の動物園・水族館紀行~

飼育係・アニマルトレーナーをしていたサクが、動物や自然についてをあれこれとお話するブログ。
全国250以上の動物関連施設を訪問したマニア目線からのレポートを中心に、施設の裏側、裏話などをご紹介します。
当ブログは全て、私が実際に体験した事や訪問した資料、写真を元に書いています。

【宇都宮動物園】で一番有名な動物は『ライガー』ですひらめき電球



ここにいた「ライガー」と言うのは、覆面の獣神ではなくて…


父ちゃんがライオン
母ちゃんがトラ

という動物。



もちろん、野生では棲息域も種も違うので存在しない動物ですしょぼん
(ライオンとタイガーだから、ライガーね)


ちなみに父母が逆だと『タイゴン』と言いますパー
(タイガーとライオンで、タイゴン)




このような動物は、珍獣がブームだった頃に人為的に作られた種で、繁殖力がなかったり、寿命が短かったなんて問題もあったり。


現在の動物園では、種の保存、教育というのが一つの柱になっているので、このような人為的な動物はタブーとなっていて、飼育もされていません。
(イルカなどの海の動物の場合は、野生下では棲息域が同じな為に実際に混雑種が生まれる事もあるので、さほど問題ない)


ただ、ライガーは中国の動物園やサーカスでは今だに存在しています(日本では、木下大サーカスにいます)


さて、話を戻して宇都宮動物園のライガー。


この動物園にも今はもういないのですが、飼育されていたのは2004年までと比較的に最近ひらめき電球



しかも、最後のライガー
『ライト』は、
父親の『パパ』はライオン、
母親の『ナンシー』がライガー
という、非常に珍しい2世ライガーだったんですビックリマーク(正確には、ライガーではないのかな!?)



当初は3頭生まれたそうですが、2頭はすぐに死亡してしまったそうで、ライトは10年程生きていました。


ライガーの特徴としては、吠える声はライオンで、体の模様はうっすらとトラの縦縞が入っていて、体は両親よりも大きくなるんだとかひらめき電球



ライガーは今はいませんが、ここには珍しい混雑種が今もいます。


それが、この子。



オランウータンの『リュウ』くん。
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この子は、ボルネオ・オランウータンとスマトラ・オランウータンのハイブリッド(雑種)。
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顔を隠されちゃいましたにひひ
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この2種は野生下では棲息地が違いますので、ライガー同様に飼育下でないと誕生しない種類です。



ここでは、看板に
「現在、国内でただ1頭のみ飼育している貴重なオランウータンです」
とガッツリ表示してますが、『貴重』と言っても、その貴重具合の意味合いが違いますけどねあせる


先に言いましたが、今の動物園では基本的にタブーですので(笑)



ちなみに、日本動物園水族館のデータによると【茶臼山動物園】にもいたはずなんですけど…今はもういないのかな!?あせる