うみがたりをぶった切る | サクのアニマルフリーク~元飼育係の動物園・水族館紀行~

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飼育係・アニマルトレーナーをしていたサクが、動物や自然についてをあれこれとお話するブログ。
全国250以上の動物関連施設を訪問したマニア目線からのレポートを中心に、施設の裏側、裏話などをご紹介します。
当ブログは全て、私が実際に体験した事や訪問した資料、写真を元に書いています。

6/26にオープンしたばかりの

【上越市立水族博物館 うみがたり】

に行ってきました。

 

 

実は他にも色々と仕事関係で行ってはいるのですが・・・

更新していないだけ。

 

 

さてさて、細かい解説は置いておいて、

元々私はこの水族館リニューアルの設計には

個人的にイチャモンをつけておりましたwww

 

 

なぜかというと、旧水族館時代は「水族博物館」という教育的なお堅い名前を

付けているにも関わらず、夏だけ他館からイルカとトレーナーを借りてきてショーをさせる

という動物に全く優しくない収益重視の姿勢!

 

そして、あれだけイルカの入手や飼育に世界的な批判が集まっている中で、新施設の設計に

イルカの飼育が含まれていた点。

日動水に加盟した状態でイルカの入手の問題をどうするつもりなのかという根本的な重要課題を

全く考えていないうえに、新施設でも繁殖を考えていないであろうプールの設計。

 

収益を重視したイチ企業の施設ならまだしも、市の施設でありながらそのような将来も世論も考えないような

運営方針には納得がいかないのでした。

 

新施設では、八景島が指定管理者として運営をしているのでイルカはそちらの施設から入手という

手段をとりましたが、場当たり的で他人任せのような姿勢は称賛できません。

 

 

さて新施設ですが、感想だけ言うと・・・

新しいからとにかく綺麗!

 

でも展示内容は正直物足りなく、スタイリッシュにしすぎたせいか看板類が少なく

照明は全体的に暗めなので生き物の解説という部分は不足している気がします。

水族博物館という名前は継続しているのに、それでいいのかな!?

お客様の動きを観察しても、水槽一つ一つの滞在時間が短く、全く見ないという水槽もあれば、

水槽の中の生き物が何で、どこに棲息しているのか?など、水族館の面白みの一つである地域性

という物に興味を持つ方が少なく感じられました。


この水族館は、ほとんどが新潟県周辺に棲息している生き物なだけに、

地域性に興味を持たれないという事が本当にさみしく感じられました。


 

あと、一つ一つの水槽が小さめで、同じ規格水槽ばかりが並ぶので展示が単調な気がしたのと、結露して中が見えない物が多かったのも残念な点。


 


 

 

館内設計でいうと、ショーという目玉で滞在時間が長くなるものがありながら、

レストランは入口の外にあり、収益に繋がり長い滞在時間をカバーする軽食を販売している

売店はなし!

お土産も、オリジナルグッズが少ない点もマイナスです。

 

しかも、イルカショーのスタジアムはプール水深こそ深いものの、プール全体はおそらく

旧施設よりも狭く、観客席の座席数も減っている感じ。

ベルーガも含めて繁殖用に向けたプールもないですし、

ショーを目玉にしたわりには、設計的にはイルカは軽視されている感じがしました。

何よりもプールが非常に狭いので、水中演技は迫力不足で無理やりやっているとしか

思えません。

 

 

 

 

 

そして、ショー以外にイベント等を出来そうなスペースや設計もされていないので、

非常にもったいないと思いました。

また、ショープールとすぐ横の日本海が繋がっているような設計がウリなのに、

道路の電柱が一部見えていたりと残念な点も。

電柱の高さも考慮して設計するか、スタンドから電柱が隠れるようにちょっとした目隠しをそこに

するなどすればよかったのに・・・・。

 

客席はというと前列には水しぶき注意の表示は全くないにも関わらず、客席が埋まった後に

スタッフが地声で案内をする始末。

埋まった後に言われても移動できないし、地声では聞こえない人もたくさんいます。

オープン直後で客席が満席状態でしたが、席を詰めて座って下さいの案内も

ショーが始まる直前と、進行面でもイマイチでした。

 

 

そして、一番不快だったのがショーの音量!

MCのマイクから音楽まで音量がとにかく爆音!!

耳が痛くなるほどの不快な大きな音量。

数多く見て来たイベントやショーの中で、正直一番不快な音でした。

 

 

 

この水族館は規模的には中規模レベルですが、見た印象は

中規模とは思えないほどの内容でした。

駐車場も無駄に広くてもったいない感が・・・。

 

 

 

平日にも関わらず客層の6~7割は子供連れでしたが、

施設全体を見渡すと子連れをターゲットにしているとは思えない内容(設計)です。

また、駐車場に停車していた車両の多くは長野県のナンバーでしたが、

施設最大のウリであるベルーガのPRでマスコミで紹介されているのは「新潟県初」。

他の県外ナンバーも多数見られました。

ベルーガは県外からの集客も見込めるであろう目玉のはずで、

実際に県外ナンバーが多い事からもその需要は一目瞭然です。

マスコミ等への宣伝が「甲信越地方」や「北日本」をターゲットにした

ものではなく、「新潟」という事も踏まえて、

客層や集客圏等のターゲットのリサーチが

適切ではないのではないかと思いました。

 

 

正直、この施設の方向性や位置づけが私にはよくわかりません。

 

市の博物館という位置づけ?

集客は市内や周辺地域を想定しているだけで、

観光の起爆剤としての位置づけはない?

 

整備費用が約113億円という全国的に見てもかなり高額な部類に入る

水族館なのに、非常に残念な感じがした施設でした。