虐待のテーマ【文月メイ】の『ママ』 | 心理カウンセリングルームオレンジ物語のセラピューティックライフのススメ~心にも自然治癒力を~

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キネシオロジー+心理カウンセリング+各種心理セラピーを用いて、オリジナルの心理セラピーを行う「オレンジ物語」心理セラピストのブログ。自分を中心に生きることを推奨。本当の幸せへの近道。わがままではない本当の「自分ベーススタイル」の作り方。

こんばんは
オレンジ物語 心理カウンセラー金城利佳です。

文月メイさんのデビュー曲 「ママ」
虐待をテーマにした作品です。

◎心にささる素直な言葉で歌われているので、辛い方には辛いかもしれません。
怖い方は、この文を最後までお読みになって、心してから見ることをお勧めします。


表現が過激で、
有線放送見送りになりました。

「暴力」を描いているので、
この判断はあながち間違っているようには思えません。

特定の方たちに、
フラッシュバックを起こす可能性もあるわけですから。


私は
この曲を聴いて、
私は涙が止まりませんでした。

私の中の子どもが声をあげて泣き始めました。


虐待を受けたわけではない、
大切に育てられたと自覚している方にも
心を揺さぶられるものがあると思います。


曲の途中にこんなくだりがあります。

「生きることが辛いの?

頼る人が誰もいないの?

ごめんね。ママ。

何も分からなくて、何もできなくて。

でも僕にはたった一人のママ。

いい子にしてるから」



子どもの親を守りたい気持ち。

助けになりたい気持ち。

でも小さすぎて、力がなくて、

助けられない悲しさ。

何があっても、大好きな気持ち。

が痛くいたくささって、
涙が止まりませんでした。



親を助けたい気持ちって、
子どもに共通してあるように思うのですよ。


虐待と言う事実はなかったとしても
子どもがまだ幼い時、

経済的に破綻していたり、

夫婦の仲が悪かったり、

仕事が大変だったり、

家族の誰かが亡くなっていたり

大変な状況だった場合、

子どもは親を助けたくって、必死で頑張ります。

でもちいさな子どもが助けられるはずもなく。

子どもは自分が無力だから、

問題が起こったんだ。

と思い込むようになります。




大人になって、自我が芽生えて、

うん?考えてみたら
親は私を大切にしてくれていたぞ。

ただ、状況が大変だったんだ。

と冷静に物事を見ることができてきます。

このように心を整理し、
円満に過ごすことができるようになるかもしれません。


しかし、

自我が芽生えると同時に、

自分の感情を永遠に葬りさることを決めていることもあります。



本当は、悲しかった。

ひとりにしないで。

置いていかないで。

役立たずでごめんなさい。

ごめんなさい。

悲しいよ。

嫌いにならないで。



そんな数々の感情を認めてしまうと、

「親が悪かった」と認めることになってしまいそうで、

自分が確かに、あの時、そう感じたことを

封印してしまうのです。



親を幸せにできなかった。

親を守ってあげられなかった。

と罪悪感を無意識に感じているのですから、

これ以上親を悪者にしたくないのです。

これ以上自分のせいで負担をかけたくないのです。



アダルトチルドレンと呼ばれる、
子ども時代をすっ飛ばして大人になった人の気持ちが
伝わってきました。



この歌は、
有線放送見送りになりましたが、
You Tubeで再生回数が、もうすぐで80万回に達しようとしています。

多くの人を魅き付けている歌であることは確かなようです。


この曲を聴いて

痛い思いがしますか。



もしかしたら、心ならず

子どもに手を挙げてしまったり、
ひどい言葉をかけてしまったり、
無視したりして、

罪悪感に打ちのめされている方が
これを見ているかもしれません。

聞いているかもしれません。



この曲は、あなたを責める歌ではありません。

あなた自身の

子ども時代の傷を癒すため、

自分のせいだという誤解と痛みに向き合うことを、

もう一度思い出してもらう歌だと私は思いました。
(作者の意図とは違うかもしれませんが)

そうすることで、
感情のコントロールができるようになります。




「生きるのが辛いの?頼る人がいないの?」

というくだりから、
人間関係の希薄さ、
そして
自分には関係ない
自分さえよければいいといった、
他人事、理解のなさから生まれる孤立感が、
虐待の環境を醸造していることが語られています。


愛と憎しみという
相反するけれども同時に共存する
親への激しい感情が
自分の中にもある。

ということを理解してはじめて、
許しが起こり、
繋がりが起こるように思います。



過去の傷を癒し、
誰かと繋がり、

楽しい時も辛いときも、それを分かち合える関係を築いていくこと。
物理的にも、精神的にも一人にならないこと。
それを自分に許すこと。
それを他人に許すこと。

そういった環境を築き上げていく。
そういったメンタルを築き上げていく。

過去を癒すことによって、
許し方を覚えていく。

私たちは、過去の傷から学ぶことがたくさんあるように思うのです。