私と付き合っている間に大輔はかなり太ってしまった。


10キロ以上は体重が増えているに違いない。


ある時、大輔からのメールにカチンと来た私は、注意する意味のお説教メールを送り返した。
その後の返事が、
「うっせー、デブ」だった。
はぁ??
デブはあんただろっ!!


自分のデブさ加減を忘れて私にデブと言う。
正直、私は太ってはいない。

大輔の顔は太って大きくなってパンパン、お腹もポッコリ。
付き合い始めは、全くそうではなかったのに。

食事はたぶん普通の人の1.5倍から2倍は食べる。
オヤツも好き。スナック菓子やケーキ等。
コーラやジュースやアイスクリームも好き。
食べるスピードも早い。

極めつけは、身体を動かさない。
食べたら寝ころがる。
そして寝てしまう。
5分あれば寝つく。
歩くのもイヤがる。


太って当たり前である。


私と一緒に出来るし身体を動かすと言い、ゴルフを始めることにし、私が知人おじさま達からゴルフ道具を無料でいただいて来て何度練習しただろうか。

車に乗らないで自転車で通勤するからと競輪選手みたいな自転車を購入したが一度も通勤に使っていない。
コジャレた原付バイクも購入したが何度乗ったのか…

自転車も原付バイクも県外から大輔の家までの輸送は私に手配をさせて、かかった費用も払わない。


Wiiも購入し何度使ったのだろうか。

私の家にあったトレーニングマシンも持って行ったけど使ってないだろう。


着ている服も、特別な日を除いていつもジャージ系。きちんとベルトしてはくものではなくゴム入りばかり。


だんだん、大輔のダメな部分ばかりが大きくなってしまって、良い部分が隠れて行った。



しばらく放置しておこう。


結構、格好つけな所があるし、いざとなったら押しが弱いから電話はして来ないかも知れない。


なんで大輔と私はこんなふうになってしまったのか…


私がかなり年上だからか、甘やかしてしまったのか、大輔のわがままや態度がどんどん悪くなって行っても注意はしても許して来た。


とにかく始めの頃は私に気づかいをみせていたが、日を追うごとに好き放題、そしてこんなにもなまくらなのかと呆れてしまった。


それでもイラっとしながらも長い間付き合ってこれたのは、私の我慢と少なからずも愛情があったからと、大輔も私とだと若い女性といるより楽だったのではないかと思われる。


このまま放置して様子をみるか、私からメールか電話をするか迷っている。


でも、大輔も30半ばになっている。
独身の友達も少なくなり結婚を意識するべきで、大輔の両親も結婚を願っているに違いない。

私の存在が大輔の婚期を遅らせたとは思わないが、少しは婚活の邪魔はしたかも知れない。

でも考えるのは大輔自身である。

休日はほとんど逢っていたし、ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の休みには必ず旅行に出掛けていた。
平日の大輔の行動はわからないが、私以外の女性の影はないようだった。


付き合い始めは大輔はまだ20代だったのに…。





いつも私に対しては言いたい放題だった大輔だったが、たぶん、言いたいのに言い出せない事もあったと思う。


だから、私が大輔と逢いたいと思わなくなり、何だかんだ理由をつけて逢わない休日が続いていても、何も言わなかった。


頭の良い大輔は、私に避けられていると薄々は感じていたと思う。


でも、何故私がそうするかは考えたのだろうか。


万が一、自分が悪いと思ったとしても(思わないだろうけど)謝らないし反省しない。


言葉には出せなくても、メールでもそれには触れて来なかった。
今現在までも。


毎週必ず逢っていたのに、去年の夏あたりからは数回しか逢っていない。


その頃から一段と私の仕事が忙しくなったのも原因の一つではあるが…


逢っても、食事するお店(私の知人のお寿司屋さん)で待ち合わせをして、適当な時間になったら
「明日仕事でしょ?早く起きなきゃならないし遠いから先に帰ったら?」
と帰るように促した。


それでも帰ろうとしない大輔に、
「頂いたお土産のお寿司、早くお父さんに持って行ってあげたら?私はまだお話があるから」
とさらに帰るように追い込んだ。


そう言わないと一緒にお店を出たら大輔は私の車まで付いて来て、無理矢理助手席に座り込み、エッチを要求するから。


とにかく二人っきりになりたくなかった。


家に来てインターフォンをならされても聞こえない振りをして応答しなかったし、携帯電話がなっても気付かない振りをした。


私もはっきりと言わなかった。
言えなかった。


大輔と別れたいのではなくて、しばらく静かに過ごしたかった。