いつも私に対しては言いたい放題だった大輔だったが、たぶん、言いたいのに言い出せない事もあったと思う。
だから、私が大輔と逢いたいと思わなくなり、何だかんだ理由をつけて逢わない休日が続いていても、何も言わなかった。
頭の良い大輔は、私に避けられていると薄々は感じていたと思う。
でも、何故私がそうするかは考えたのだろうか。
万が一、自分が悪いと思ったとしても(思わないだろうけど)謝らないし反省しない。
言葉には出せなくても、メールでもそれには触れて来なかった。
今現在までも。
毎週必ず逢っていたのに、去年の夏あたりからは数回しか逢っていない。
その頃から一段と私の仕事が忙しくなったのも原因の一つではあるが…
逢っても、食事するお店(私の知人のお寿司屋さん)で待ち合わせをして、適当な時間になったら
「明日仕事でしょ?早く起きなきゃならないし遠いから先に帰ったら?」
と帰るように促した。
それでも帰ろうとしない大輔に、
「頂いたお土産のお寿司、早くお父さんに持って行ってあげたら?私はまだお話があるから」
とさらに帰るように追い込んだ。
そう言わないと一緒にお店を出たら大輔は私の車まで付いて来て、無理矢理助手席に座り込み、エッチを要求するから。
とにかく二人っきりになりたくなかった。
家に来てインターフォンをならされても聞こえない振りをして応答しなかったし、携帯電話がなっても気付かない振りをした。
私もはっきりと言わなかった。
言えなかった。
大輔と別れたいのではなくて、しばらく静かに過ごしたかった。