がつん、と頭を一発殴られたような感覚。
驚いた。
杏菜――上條杏菜は、私の一番仲の良いクラスメイトだ。そんな風に思われていたのか。
「まじでか・・・」
ショックだった。そんな風に思われていたのも、ましてやそのことを坂本本人に言ったことも。
もともと世話焼きな子ではあったが、こればかりは・・・・
「ごめん、坂本。それただの杏菜の妄想」
「えーうせやん。まじで?」
明日杏菜に会ったら一発どついてやろう。
わたしは一つため息をついた。いつのまにか作業する手が止まっていたことに気付いた。
時計を見ると、針は5時12分をさしている。
「やばっ!はよ終わらせな塾間に合わへん」
「てつだうわ。ページ半分かして」
バインダーにとじられているノートを、一枚坂本に手渡した。
再び教室に静けさが戻って、聞えるのはグラウンドからの運動部の掛け声とわたしたちがペンを走らせる音だけだった。
今日はずいぶんと暑い。もう9月も終わろうとしているのに、太陽はしつこく空から顔をのぞかせていた。
「あのさー」
ふと、思い出したかのように坂本が口を開いた。
なに?と相槌をうつ。
「藤塚まおって性格いい?」
「まおちゃん?」
まおちゃんとは中一の時同じクラスになっただけで、たいして仲良くはならなかった。
まおちゃんはわたしのことたいして気にとめていなかったと思うけど、まおちゃんは結構有名なので噂をよく耳にした。
まおちゃんはかわいい。かわいくて明るくて、かつ女の子らしい。当然モテる。
「かわいいやんな。いい子やと思うけど、あんま話したことないからなぁ。よくわかれへん」
自分から聞いてきたくせに、あまり興味のなさそうに坂本は「ふぅん」と答えた。
「え、なんで?」
「え、いや。ちょっとさ」
なんとも曖昧な答えが返ってくる。
なんで?なんでまおちゃんのことー?
じーっと坂本を見つめて、「なんで?」ともう一回聞いた。
ぎくりとしたような顔をして、坂本がぱっと目をそらす。
なんでもええやん。そういった坂本の頬が少し赤らんでいるのを見て、なぜだか胸がチクリと痛んだ。
ああ、まおちゃんのことが好きなんや。
頭の中をもやもやとした黒いモノに押しつぶされていくような感覚。
なんだ、この感じ。
どうも!ぴーなっつです!
なんかもう王道でしょうもなくてすいません・・・
あと一回、二回でこの話は終わりになると思うので、最後までお付き合いください
どんどん文章力とかあげていきたいと思うので、今後もよろしくおねがいします!