大菩薩から2週間近くたった。

彼岸が過ぎてようやく涼しくなってきたので久しぶりに奥武蔵を歩くことにした。

 

b

この日の計画は、東吾野駅から吾那神社の尾根をつたってユガテへ。

そこからエビガ坂、スカリ山をへて北向地蔵、物見山をめざす。

 

ここが吾那神社の入り口。東吾野駅から出て高麗川を渡ればはすぐだ。

 

吾那神社という名前は吾野という地名と関係があるのかわからない。

 

神社の正面右手にお稲荷さんが祀ってある。

 

その赤鳥居のわきが登山道入り口だった。

「ユガテ」の案内標識もある。

 

道は、急なところはジグザグになっていたりして歩きやすかった。

倒木にびっしりとキノコが。ここのところ雨が多いので針葉樹林の中は湿っぽい。

 

神社を出て25分ほどで送電鉄塔があった。

それほど大きなものではない。

 

送電線の切り開きのおかげで武甲山がみえた。

 

鉄塔からほんの少しで福徳寺からの道と合流。

外国のハイカーのためか英字で書いてある。

 

このあたりは虎秀というらしい。

「とらひで」ではなくて「こしゅう」と読む。昔調べていたのに忘れていた。

雨乞塚は稜線からはなれたピークにあるらしいが、かなり戻る感じだったので寄らずにすませてしまった。

 

雨乞塚の分岐から10分ほどで次のピーク、橋本山。

そのままピークへと登る道は男坂と称してあるが、じぐざぐに登る部分もあってそれほどではない。

 

ピークの西側が切り開かれていて奥多摩から武甲山にかけての山々が見渡せた。

 

手前の黒いピークは天覚山。奥のピークは棒の折山。

上空は雲に覆われているが、涼しい風が吹き抜けて気持ち良かった。

橋本山から先にすすむとすぐにさきほどの登山道と合流する。

男坂をつかわずにこちらから登ってもそれほどかわらないようだ。

 

ユガテが近づくと尾根の道が広くなった。

そこを少し進むと林の中でしいたけを栽培していた。

 

さらに進むと尾根上に小屋が建ってた。

森好きの人たちの活動拠点らしい。

 

途中、谷からの道もあわさっていよいよユガテだ。

 

入口の林の中にヒガンバナが咲いていた。

 

民家の近くらしく、林は下草が刈られて奥の方まで明るく広がっている。

 

ユガテの畑の道で草刈り作業が行われていた。

ちょっとあいさつして脇を抜けさせてもらった。

 

春に来た時も花がたくさん咲いていたが、秋のこの時期、色とりどりのコスモスがきれいだった。

 

山の畑なので獣対策がたいへんだ。

しっかりとネットで囲われた中で老女性が畑仕事をしていた。

 

前に春に来た時は、ここから北向地蔵へとむかったが、

今回はまだ歩いたことがないエビガ坂への尾根道を歩いてみることにした。

この道はユガテの数軒の民家のあいだをすり抜けていく。

標識をちゃんと確認しないと民家の庭へと迷い込んでしまう。

 

しばらく登ると林道に出た。

この写真でみても林道の先に山道が続いているようである。

なのに私は勘違いして林道を歩いてしまった。

 

途中の谷道で尾根に出ようとしたら、そこはユガテの水源らしく立ち入り禁止と書いてあった。

スカリ山のある尾根に出るのはあきらめて林道をそのまま歩いたが、

大きく蛇行している部分もあって北向地蔵まで結構あった。

 

結局林道を30分も歩くことになってしまった。

 

春の時も立ち寄った北向地蔵。地蔵さんは毛呂山の鎌北湖のほうを向いている。

ここから物見山にむかって尾根の山道をたどった。

道はすぐに舗装の林道に出て、その先の岩を削った切通しを抜けて幅2mほどの道をたどっていく。

 

この道は奥武蔵自然歩道と呼ばれるらしい。轍のあとがあったりして小型の車も通るみたいだ。

そんな道が続いた後、道に沿った小さなピークに登る道をたどると小瀬名富士の名板があって

道はすぐにまた自然歩道に合流した。

 

物見山にかなり近づいたころ、立派な標識があった。

ここから左に下ると宿谷の滝、少し先で右手に下ると日和田山に通じている。

 

物見山に到着だ。

東側が切り開かれていて明るいが、その先のヒノキが背を伸ばして、今は遠くの展望はない。

 

ちょうど12時をまわったところなので、ここで昼食を食べた。

何組かの人が休んでおり、休んでいる途中でも何組かが登ってきた。

 

暑くはないが、展望もないので、食事を終えるとすぐに出発した。

展望地から少し奥に入るとそこに物見山の三角点があった。375mだ。

ここからは、ほとんどのハイキング客は足を踏み入れないだろう。

北東方向に伸びる尾根をたどって高麗神社の近くのゴルフ場の裏側に出てから、

高麗神社、高麗川駅へとむかうつもり。

 

少し下ると展望のある地点があった。

 

そこからすぐに舗装の林道に出た。

たどってきた尾根の延長線にある尾根に踏み込もうとしたが、どうも道らしくない。

地図を確認すると上の写真の道を左奥に少し進んだところが目的の道だった。

 

ここがめざすルートの入り口。ここには案内板などはない。

 

アップダウンのない尾根をしばらく歩くと尾根の先端らしいところで道が左右に分かれていた。

左は宿谷の滝へと下る道。

私は東電の送電鉄塔の黄色い目印にしたがって右へと進む。

 

分岐から7分で送電鉄塔があった。

そこからさらに下り、薄暗い感じのする針葉樹林の尾根を歩く。

倒木に濃いオレンジのキノコがはえていた。

 

鉄塔から25分ほどで山道に出た。そこを右へとすすむ。

左に行くと宿谷へむかうし、

その途中からは富士山という立派な名前を持つ220mの山へと登ることができる。

 

5分もしないうちにゴルフ場の周囲をめぐる舗装の道に出た。

ここからはゴルフ場にそって歩き、15分ほどで高麗神社の北500mほどの里に出た。

 

あとは高麗川駅まで歩くだけなので、途中高麗家住宅の前を通り、神社へとむかう。

 

高麗郡を開いた渡来人、高麗若光をまつった高麗神社。

若光は高句麗からの渡来人と伝えられている。

旧高麗郡は日高市と鶴ヶ島市の全域、川越市西部、飯能市の東部を含む広大な地域だ。

 

高麗神社から高麗川駅までは歩くと25分弱かかる。

私は近道をしようとしてかえって遠回りをしてしまった。

急がば回れではないが、地図は面倒がらずに確認しよう(笑)。

2時20分無事駅についた。お疲れ様。

 

足慣らしコースとして愛用している横瀬の二子山にでかけた。

そろそろ涼しくなったし曇りなので、と思ったのだが、やはりまだ暑かった。

 

芦ヶ久保の道の駅を見下ろしながら登山口へ。

この日は、初めて浅間神社尾根をつかう。

 

登山口へ向かう道に栗のイガがたくさん落ちていた。

 

登山口に浅間神社の鳥居。

ここをくぐって、いざと思ったら、その先がキャンプ場で関係者以外立ち入り禁止の看板が出ていた。

道を間違えたかと思ったが、ほかに道がみあたらない。

ふと右手に登る道があることに気が付いたのでそこを登ってみた。

でも途中で道が崩れていて歩けそうもない。

おかしいなと思いつつ少しうろうろさせられたが、右斜面の道の途中から斜面を左にトラバースする道が目についた。

どうもこれらしいとそこをたどった。正解だった。

 

しかし、ここにはなんの道標もない。

冬には氷柱まつりがおこなわれるところのはず。

どうもここのキャプ場をやっている地主が登山者を歓迎していないのではと感じた。

 

沢の詰めから左手の尾根に登り、岩の覆い急な尾根を登りきると浅間神社の建物があった。

ここまででもう汗だらけだったが、尾根にでたので秩父側から少し風が吹いてきて気持ちがいい。

 

 

その裏からは秩父の町が見下ろせた。

 

そこにも小さな祠が祀ってあった。

 

あとはその尾根を登っていくだけ。

途中で下ってきたご夫婦の方から、途中で動物のフンをみたと声をかけられた。

拳ぐらいあったというからツキノワグマのフンかもしれない。

 

私はこれまで2回熊のフンをみたことがある。

見つけてみようと足元に気を付けながら登ったのだが、見つかったのはベニテングダケだけだった。

少し風があるので助かったが、それでも登りでは汗をたっぷりとかいてしまった。

急いで準備して出てきたのでタオルを忘れてしまったのは失敗だった。

 

二子山の東峰の山頂に到着。

山頂にある大きな木のまわりにトラロープが張られていた。

黄色い注意看板にスズメバチ注意とあった。

でも涼しくなった今は飛び回っている様子はなかった。

 

三角点のある西峰に到着。

これまではほとんど冬に来ていたので、緑におおわれた山頂が新鮮だ。

 

いつものビューポイントから武甲山。

 

木々の間から秩父の町も見えたが、その先の両神山などはかすんではっきりしなかった。

以前にヒメネズミが姿を見せた横木に腰かけて昼食休憩。

残念ながら今回は姿を見せてはくれなかった。もういないのかもしれない。

 

食後裏手のビューポイントからも武甲山を撮影。

すぐに下山開始。

 

下りも尾根の道では風があって助かる。

そのままバリエーションルートの尾根道をくだるか谷におりるか迷ったが、下りはそれほど汗をかかないので谷へと下ることにした。

 

下山中にみつけたキノコ。

ネットで調べるとヒビワレシロハツというキノコらしい。

 

もう芦ヶ久保も近いという斜面ではこちらのキノコ。

見たことあるキノコだけどシロハツタケかなぁ。

 

さて足慣らし登山も無事終了。でも奥武蔵を歩くにはまだ暑かった。

9月になって天気と私のスケジュールがかみ合わなくて、過去の記録ばかりアップしてきたが、ようやく天気のいい日に時間が取れたので日光の半月山に登ってきた。

 

まだ暑い時期なので車で茶ノ木平遊歩道入り口まであがり、そこから狸山(ムジナ山)を経て半月山まで歩いた。

 

出発点が1495m、山頂が1753mという暑さ対策のプランだ。

 

8時55分、登山口に到着。

車を降りてみると結構暑い。

 

駐車スペースの近くが登山口。

登り始めは少し急だが、すぐに稜線に出る。

 

この山にはこのキク科の花がたくさん咲いていた。

 

10分も登らないでもう稜線に出た。

木々の間から青空が見えると気分がいい。

 

稜線歩きは気持ちがいい。

日差しの中では少し暑いのだが、中禅寺湖側から涼しい風がそよそよと吹いてくる。

 

 

南側はカンバ類など落葉樹、中禅寺湖側はコメツガなどの針葉樹。

展望が開けたところから、細尾峠の南にある夕日岳がみえる。

その手前に薬師岳。このあたりは4月下旬にはヤシオツツジがたくさん見られる。

 

先ほどのキク科の花。キク科の花はどれも似ていてなかなかわからない。

図鑑を見て、似ていると思うものだけでゴマナ、シラヤマギク、シロヨメナなどがあげられるが、区別がつかない。

 

出発して30分弱で最初のピーク狸山に到着。

 

ここには電波塔が建っている。

そのさきに半月山の手前の部分が見えている。

 

狸山は写真だけ撮って通過。

落葉樹の疎林が続き、いい雰囲気だ。

この見通しのよい開放感が得られそうなのでこのコースを選んだのだ。

 

いったん車道までくだる。

そこに大きな駐車場があって、そこから中禅寺湖と男体山が展望できた。

 

いよいよ半月山への登り。

最初少し足場の悪い急な登りがあったが、その後は歩きやすくなった。

一部には写真のような立派な木の階段もあったが、それはほんの一部だけ。

 

 

稜線にそって登っていくが、北側に入るとうっそうとした針葉樹林。

みなみ斜面に入ると写真のような開けた疎林。

ただ、足元がかなり急で、足を踏み外すと20~30mは落ちてしまいそうなところもあった。

 

半月山の山頂が近づくとカラマツ林になってきた。

明るくて気分がいい。

 

10時26分、半月山山頂に到着。

茶ノ木平入り口から1時間30分だ。

でもここはなんの展望もない。

この先に半月山展望台があるので、そのまま歩く。

 

下から山道が合流してきた。

車道の終点から登ってくる道だ。

そのすぐ先が展望台だった。

山頂から8分で到着。

 

この展望台からは日光の観光写真によく出てくる八丁出島と男体山の組み合わせの展望が見られる。

秋は、八丁出島の紅葉を写そうとカメラマンが押し掛けるらしい。

 

こちらは戦場ヶ原や日光白根山の方向。

白根山の山頂は雲に隠れていた。

 

こちらは足尾の山地。

はげて地肌が見えている山が、孤高のブナがある中倉山。

右奥の高いピークが皇海山。

 

八丁出島の近くに観光船がやってきたのでそれを入れてワンショット。

そうこうするうちに女性3人組とご夫婦らしい一組が到着してにぎやかになった。

私は、おにぎりとパンを食べ、20分ほどで下山開始。

 

途中の駐車場からは狸山には登らず車道を歩いて出発点に戻った。

その途中、車道の両側の林床に白い菊がたくさん咲いていた。

 

12時ちょうどに車に戻り、清滝にあるやしおの湯によって汗を流して帰宅した。

埼玉の自宅には3時すぎには到着した。